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40 生産とかする話


 なんとなく料理は人に振る舞った方がレベルは上がる気がする。


 牛を厩舎から解き放っていた村人に頼み込んで、牛乳を売ってもらう。1リットル100Gだってさ。

 それを手持ちの小麦粉とメンドゥリ産の卵と混ぜ合わせてホットケーキを作成した。


 蜂蜜をかけてから、納屋を貸してもらったお礼にと村長さん宅へ献上する。と言っても(うやうや)しくしたわけでもなく、普通に礼を言って渡しただけだ。特に息子さんが喜んでいたので良かった。


 自分の朝食も蜂蜜の残りを使ってホットケーキだ。

 蜂蜜の掛かった部分をアレキサンダーが、それ以外のところをシラヒメがもそもそと食べていた。


 2匹には基本自由にさせているが、あまり遠くには行かないように言っておく。

 アラクネさんが共存している村だからシラヒメは良いかもしれないが、アレキサンダーは怖がる人がいるかもだしな。


 村長さんはこの村にいる間や、来た時はいつでも納屋を使っていいという許可をくれた。

 ありがたいことです。



 さて、人に振る舞うならダンジョン前とかよさそう。

 大工道具で屋台を作るとかすれば、幾らか利益はでるかもな。


 外壁で焼きそば作った時は、麺を持ってた商人さんがいたけれど、1からつくるとなると面倒かもな。

 お好み焼きの方が手っ取り早いかもしれん。マヨネーズもカツオブシも無いが。



 まずはポーションから作ってみるか。容器が無いので、たらいにでも貯めておくことにする。


 薬草を2枚みじん切りにして、許可を得て井戸から汲んだ水で煮込む。どれくらい煮込むか聞いてなかったので沸騰するまで。


 沸騰した薬草汁を冷ましてから布で()す。

 そう言えば痛覚設定を全然解放してないプレイヤーは、熱湯に触れても平然としてるらしい。その場合、ゲーム内で温泉とかは楽しめないのかねえ。


 濾した薄緑色の液体をアイテム知識に照らし合わせてみると、「ポーションにも似た液体」だそうな。失敗だろう、たぶん。


 舐めてみたら青汁と急須(きゅうす)に茶葉をみっちり詰めたお茶を足した味がした。

 有り体に言えば苦味そのままだ。たらいに放り込む。


 次は沸騰しそうになったところで熱するのを止めて濾してみる。

 結果は「薬草茶に近くて遠い」だった。

 薬草茶なんかあるんか……【アイテム知識】によるとあるようだ。これもたらい行き。


 次は「薬草汁のほうがマシ」である。たらい行き。

 4回目は沸騰のしかたじゃないのかもしれないと思って、みじん切りをさらにみじん切りにしてみた。そして「ポーションからは遠くなった」だ。捨てる。


 なんかおかしいなと思い始めて、オロシから貰ったレシピをみると「磨り潰す」の行程をすっとばしていた。


 山芋を磨るような道具がひつようだな? 

 簡単なすり鉢くらいならたぶん作れなくもないと思う。


 インベントリからノジシの倒した木を取り出し、適当な太さの部分を輪切りにする。後はすりこぎに出来そうな枝も切り払う。


 しかしこの大工道具凄いな。ノコギリで2~3回(こす)っただけで丸太がスッパリ切れたぞ。あとは真ん中をくり抜いて、溝を彫ればいいか。

 だがノミを金槌でおもいっきり叩いたら真っ二つになったので、2回ほど作り直すことになったのは秘密だ。切れ味が凄すぎて加減が難しいぞこれ。


 改めて刻んで磨り潰して煮て濾す。

 出来上がった物は「ポーションだと思われるかもしれない」で、次が「ポーションだと思われるような気がする」で、その次は「ポーションだと思ったが気のせいだった」だ。

 ひょっとして俺はポーションにおちょくられているのだろうか? 


 腹の中に憤慨(ふんがい)を溜めながら、こつこつと似たようなポーション(のようなもの)を生産していく。その結果、15回目にしてようやく「ポーション(微)」というものが出来上がった。

 瓶には入っていなかったが【調合Lv.1】は取れた。


 まあそれはそれとして、たらいになみなみと溜まる失敗作の液体はどうしたものか。そのままインベントリには入るようなので放置しよう。




 本日までのステータス


 名前:ナナシ

 種族:人間

 職業:ビギナーLv.9

 SP:5

 所有スキル:

 【格闘Lv.19】【投擲Lv.17】【急所攻撃Lv.11】

 【カウンターLv.7】

 【死霊術Lv.5】

 【観察Lv.11】【気配察知Lv.10】【忍び足Lv.5】

 【料理Lv.16】【調合Lv.1】【大工Lv.1】

 【植物知識】【鉱物知識】【アイテム知識】

 【毒耐性】【暗視】

 【解体】

 ユニークスキル:【城落としLv.2】

 称号:

 【後先考えぬ者】【スライムの友】【アラクネの友】

 【草を食む者】【闇を歩む者】

 【ネッツアーの加護】【マルクトの興味】

 ペット

 名前:アレキサンダー

 種族:レッドスライムLv.■


 名前:シラヒメ

 種族:アラクネ(幼体)Lv.7



 暑さで体力を奪われ寝てばかりいます。

 もう猫睡眠並み。

 あと数値管理がじつになってないです。主人公のステータスにも間違いだらけ……。

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