表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/281

35 スキルやら色々の話


 いやーまいったまいった。

 アイテム図鑑の全10巻を読破するのにリアルで2日間掛かるんだもんな。


 最初は昼は図書館で夜は森の中に行こうと思ったんだ。

 そしたら街を出ようとしたところで『学習中の経験が破棄されますがよろしいですか?』とか赤文字の警告文が表示されたら何も出来ねえわ。


 ログアウトは問題ないようだったんで、宿屋に泊まってログアウトした。

 そしてゲーム内で朝になるのを待ってログイン。図書館に詰めて読書を閉館まで。


 ログアウトしてーの、ログインしてーのと繰り返して2日目の昼にようやく【アイテム知識】のスキルを得られた。


 売買とかは出来たのでナイロンにサル毛皮を売ったりしてたけど、戦闘関連は全然出来なかったなあ。


 お陰でオロシからは薬草と毒草の注文が山のように来るわ。

知らない人からダンジョンに誘われるわ。アレキサンダーとシラヒメがテイム愛好家の方々に「SS(スクリーンショット)を撮らせて下さ~い」と言われて、突然街中の撮影会が行われるわ。


 ダンジョン人気が加速したせいで、東の平原がかなり空いてるらしい。ヘーロンに行った攻略組がほとんどこっちへ戻って来てるとも聞いた。


 ダンジョンも1Fにコボルトとダンゴムシが、B1Fにゾンビとワーム(ミミズ)が出るそうだ。他にも臭いとか、残酷描写を最大にしているとゾンビが直視できないとかも聞いた。


 その辺の情報をくれるのは、たまに街中で会うアサギリだったりデネボラさんだったりである。

 情報提供の対価にデネボラさんはアレキサンダーをふにふにして去っていった。


 確かにアレキサンダーには、○○を駄目にするソファー並みのふにふに感はあるよな。


 あとフォレストオウルから出た帽子はオウルハットという装備アイテムだった。詳細は防御力+2、【暗視】、弓の命中率UP(小)という付加付き。



 余談だが腕輪や指輪はアクセサリー枠という分類で最大10個まで装備可能なんだそうな。

 腕輪は最大2個まで、指輪は6個まででネックレスは1個。他にもイヤリングは2個にリング(頭装備)が1個、マントもアクセサリー枠だということだ。



 心機一転、さて。とログインしたら運営から謝罪文が来ていた。内容は『御客様のステータスにおけるバグを修正致しました』と後は延々と書類上でよく見る文章が並んでいた。


 ステータスを開いたら『種族:人間(⬛⬛)』となっていたカッコ部分が消えていた。

 バグだったんかいあれ! 人間のような何かじゃなくて良かったぜ。



 そして宿屋の一室で初の試みをやってみよう。

 取り出しましたるは白いサルの手。これにオウルハットを食わせてみようという試みだ。


 【暗視】持ってるし弓は使わないしで俺には不要のアイテムだからな。惜しいのは防御力くらいなものだ。


 使い方は簡単、白いサルの手を持ってオウルハットに触れるだけである。

 白いサルの手はみるみるうちに干からびていって灰になった。オウルハットは絵に描いたようにペッチャンコになり、くるくると巻かれてから小さく爆発。

 煙が晴れた後はスクロールが出現しているという有り様だ。見た目は【死霊術】のスクロールと同一だな。


 持ってみれば【アイテム知識】で詳細が分かる。

 これは【大工】のスキルだと……【大工】!?


 【木工】の1つ先の2次スキルってやつじゃないか! こんなのが出てくるとはぶっ壊れてる性能だな白いサルの手って。


 梟の羽毛はおばあさんの道具屋に売ってきた。

 鶏の羽毛と同じ値段だったのだけれど、ちょっと高級な方らしい。


 まあ、羽毛系はおばあさんのとこしか売るところないしな。所持金はまだ余裕があることだし、問題ない。


 さて、薬草と毒草拾いに東の平原へ行くとするか。

 まだ自分でポーション作ることも試してないしな。それの分も拾ってこよう。


 平原は2日前の混雑していた時とは雲泥の差だった。プレイヤーがいない訳ではないけれど、俺が最初に平原へ出た時よりは少ないというくらいだろう。


 ノンアクティブなので態々相手はしなくてもいいのだが、兎の綿毛と鶏の羽毛は定数が欲しいので適当に狩っていく。


 道中タマラビはシラヒメが倒す。

 飛び掛かって8本脚で押さえ込み、ガブッとやれば終了である。


 アレキサンダーがオンドゥリを釣り、突っ込んで来たところで頭を体内にズボッと取り込み固定。トドメをシラヒメに任せるやり方である。群れの長っぽくなってきたなあ、アレキサンダー。


 俺は2匹の後から着いていき、薬草を摘んでいるだけです。

 おお、やることがない。


 やはり昼間は月光草は生えてないようだ。夜限定だな、こりゃ。


 あと【城落とし】の待機時間がようやく経過し、次が撃てるようになっていた。

 いや、撃てるじゃないな。落下する、墜ちると称した方がそれらしいのか。


 天守閣を下にして落ちてくるならともかく、石垣(天守台)からだとあまりにも範囲が広すぎる。

 よくよく考えたら、天守台だと縦横21~28m前後じゃなかろうか。


 23万平方mってだいたい480m×480mくらいじゃね。

 その広さって天守台じゃなくて内曲輪(うちくるわ)の大きさのような気がするんだけど。


 480mってリニアの車輌の17~8台分に相当するから、リアルで使ったら最大規模の駅が丸ごと壊滅するような被害が出る可能性があるかもしれん。

 そんな広い範囲が必要になる戦闘って何なんだよ。


 使い道に悩むスキルだなー、これ。


 城の大きさについてですが詳細がよくわかる物がないので突っ込まないで頂ければ幸いです。

 図書館とかいってみたけど、サイズに関しては詳しく書いてないのが多いorz

 安土城で天守台が縦横28mくらいだったんだろうというくらいだから、784平方mですね。

 これに伴い、21話の一部を変更してあります。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ