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29 ドロップ品の話


 アラクネさんに見送られて街道に戻る。お土産に99個束の最上級糸、なんてものを頂いてしまった。

 支度金みたいなものかな?


 シラヒメのステータスは以下の通り。

 名前:シラヒメ

 種族:アラクネ(幼体)Lv.1

 主人:ナナシ

 所有スキル:【糸精製】【噛み付き】


 とりあえず柿を投げ付けられると一撃で御陀仏(おだぶつ)になりそうだから頭の上から下りなさいっ!


 ええと、シラヒメのレベル上げが緊急案件だなこりゃ。

 おサルを木から落としてボコッたところでトドメを刺してもらおう。タマラビあたりがちょうど良さそうなんだが、あの混雑じゃあなあ。


 おサルを3匹ほど倒したところでシラヒメさんがレベルアップした。

 これでアレキサンダーもレベルアップ出来ることが判明したが、現在何レベルなのかすら解らんからどうもなー。


 ついでに俺もレベルアップした。

 これでやっと9レベルであるが、プレイヤー全体の平均値を下回っているから、まだまだだなぁ。



 イビスに戻ってから色々と売り買いかな。売るものはサルの毛皮と薬草、白いサルの手。


 西門を通る時にシラヒメの事を指摘され、仮の従魔証を渡された。

 先に冒険者ギルドへ寄ってシラヒメの従魔本登録を済ませておく。


 ギルド内の視線もだんだん慣れてきたような気がするよ。従魔証はシラヒメの胴体部にくくりつけておこう。うちのペットはまともに首があるとは言い難いので、その手の魔物用の従魔証も作って貰いたいものだね。



 前回知り合った皮専門生産プレイヤーのナイロンに連絡を取ってみるが、オンドゥリ戦線に行ってるらしい。お前もかーい!


 先にオロシに会って薬草を売り払おう。

 当然だが街中を移動していると、俺の頭上に視線が集まっている。ブレーメン状態な上に赤玉、白蜘蛛の紅白だしなー。


「オロシ、こんちわー」

「……」


「薬草だけだけど買い取りを頼むよ」

「……ナナシよう」


「おう?」

「なんだい、その頭の上の蜘蛛は?」

「うちの新しいペットのシラヒメさん。ちょっとこの子のためにポーションを多めに売ってくれないかね」


 諦めたようにため息を吐かないでくれませんかね、オロシ君。悲しくなるから。


 え? ポーションのレシピ?

 まず、道具を買い揃えるところから始めないとね。料理用のと一緒には使えないので、別に鍋も購入しないといかんな。瓶も必要となるし。


 あと「白いサルの手」の鑑定を頼んだら盛大に噴いていた。

 特殊アイテムらしく、何かのレアアイテムと引き換えにランダムでスキルが得られるようだ。酷いぶっ壊れ性能を見た。


「これは値段が付けられないので買い取れないね」

「だよなー」


「これも掲示板に乗せてもいいか?」

「今度はサルが乱獲されるんだな。狩り場がどんどん無くなっていく気がするよ」

「それはもう仕方がないことかと思う」


 オンドゥリの方は掲示板によると出た例が2件のみだそうだ。

 2日間でそれだけらしいので、明日辺りから平原に詰めてる人数は減るんじゃないかとのこと。それは運で出たのか、【解体】スキルで出たのかが気になるところだな。


「参考までに、オロシは残酷描写をどこまで解放してる?」

「ほんのちょっとだけだね。ナナシは?」


「完全フルオープン」

「うわっ! 変態がいる!」

「何故にっ!?」


 オロシの知ってる限りで残酷描写を完全解放してるのは俺だけだそうな。

 こりゃ【解体】持ってるプレイヤーも限りなくゼロに近いんじゃないだろうか。レアアイテムの目撃例も少ない訳だ。


「あとこれも鑑定を頼む」

「金の卵じゃないか。もしかしてこれも出たのか?」


「そうそう」

「リアルラックチートじゃないだろうな、ナナシは」

「そんなものになった覚えはないわい。たぶんあるスキルのせいだな。詳細は話せないが」


 金の卵は温めたら孵化するらしいぞ。一定条件下という注釈があるようだが。


 恐らくペットの公式HP(ホームページ)にある、初期ペットが居れば可能という記述なのではないかと思われる。


 毒を喰らわば皿まで、3匹目のペットを目指そう。

 ボロ布とアラクネさんに貰った糸を巻き付けてからインベントリへ仕舞っておく。


 その時に取り出した糸を見たオロシが目を輝かせてたので、1束売ってあげたとも。2万Gで売れたんだけど……。アラクネさんなんちゅーもんをタダでくれたんですか!?


 持ち歩くのが恐ろしくなってきたんだが、どうしよう?


 あとは夜になるまで図書館で時間を潰そうと思う。目当てはアイテム図鑑である。

 入館料は余裕で払えたんだが、本の方が問題であった。広辞苑サイズの本が10巻並んでたんだ……。アイテムどんだけあるんだよ、多すぎだろうマジで。


 挫折して鉱物図鑑の方を読んでいたんだ。

 棚にあるのを見付けたんだが、他の魚図鑑や動物図鑑はまだ解るんだが、魔物図鑑があるということは動物とはまた別にいるのかこれ……。


 PVがいつのまにか20万を超えていました。

 毎回お読み頂きありがとうございます。

 5年ほど前まではパソコン>携帯>スマホという閲覧状態だったんですが、

 今はスマホ>パソコン>>>携帯となっているんですねえ。

 時代の波が……。

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