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171 素朴な疑問の話

 6人組を前にどうしようかと思っていると、後ろから声がかけられた。

「ビギナーさんだー。何してんの?」

「絡まれてる? あんなことがあったのにか?」

「おい! 何やってんだお前ら!」

「「「ひぃっ!?」」」

 この前会った嵐絶メンバーが、どやどやとやって来た。6人組と俺の間に壁を作り、あちらに睨みを利かせはじめる。


「ああ、違う違う。ちょっと助けただけだから」

 助け舟を出すと、あちらはげっそりしていた。うんうん、強面の人たちに迫られると怖いもんな。


 援軍として来たつもりの嵐絶勢も6人組に謝罪する。

「わりーわりー」

「すまん。早とちりだった」

 何故か、どうしてこうなったかの説明も話すことに。


「戦士職6人でアリの巣に突撃したあ?」

「無謀すぎんだろ」

「ビギナーさんに救助してもらったと……」

「救助できるビギナーさんも大概だが」

 ついでに倒したアリの甲殻を、インベントリから出して積み上げる。ほい、ザラザラザラと。

『『……うわあ』』

 腰くらいまでの山になってしまった。嵐絶勢も一緒になって唖然とすんな。

「総数で120くらいだな。お前らが倒した分を取っていけ」

 赤青黄、緑白黒、紫橙茶、灰色水色桃色と、その他色々、カラフルだよな。生態が謎過ぎる。

 金銀は混じってないんだ。本当にそんなアリがいるのかも疑わしい。


「えーと、何匹倒したっけ?」

「1匹か2匹……?」

「正直、捌くのに必死だったんで覚えてねえ」

「よく生きてたよなぼくら」

 相談しつつ、1人2枚ずつ抜いていく。それでもこっちに残るのが108枚。押し付けても遠慮しそうだし、そこまでにしておくか。

 6人組は頭を下げながら冒険者ギルドの方に去っていった。


「第2陣かね、アイツら」

「たぶんそーだろ。未だに1次職で魔の森突っ込むとか、正気を疑うレベルだ」

「やってやれないことはないが、盾特化の重戦士いるだけでずいぶん戦略の幅が違うぜ」

「森ん中で剣だけとか、よくカメに当たらなかったな」

「ハンマーとか槍とかないと地味にキツいしな」

 嵐絶勢によるダメ出しが容赦ねえ。あいつら居なくてよかったなあ。


 嵐絶は今日は個別に色々やっているそうだ。ここにいる面々は戦闘以外のスキルを全く持っていなくて、暇でブラブラしていたらしい。

「ビギナーさんも後でルビーの姐さんとこに顔出してくれよ」

「別にいいけど、この前出した他に情報あんまない」

「ホースロド周辺の地図作ってるからよ。遠出したら教えてくれってさ」

「へー」

 ある程度形になったら、掲示板で公開するんだそうな。その後は情報をかき集めて随時更新するという。


「と、言っても今日は哭銅切りに行って、ガビアル倒して救助しただけだが」

「「「……1人で哭銅切れんの?」」」

「おー、ノコギリで10分くらいかかったけど。6本切り倒したな」

「の、のこぎり?」「……じゅっぷん?」「アイエエエッ!? ロッポン!? ロッポンナンデッ!?」

 目が死んでるが大丈夫か?

 そういや、嵐絶は4人ががりで1本倒したんだっけか。ご苦労さまだぜ。マルクトの神器の大工道具は秘密にしておくがな。

 アレキサンダーがぽよんぽよんしながら俺の腰に衝撃を与えていた。時間が迫っているよと言いたいらしい。

「そろそろログアウトしなきゃならないんで、また」

「あー。ビギナーさんを見かけない時間が長いのは、何処か行ってる訳じゃないのか」

「家庭環境的にあんましログイン出来ないの?」

「おい、プラベに突っ込むな」

「おっと失礼」

 いったいゲーム内ではどーゆー生態だと思われてるのか……。

「いや、これでも軍所属なんでな。いきなり呼び出されることも多々あるから、あんまりゲームばっかやってる訳にもいかないんだ」

「へー」

「ほへー」

「大変だねー」

「ところで軍って何?」

『『え゛っ!?』』

 1人が発した変な言葉に俺を含む4人の視線が集中した。




 ここまでの主人公のステータス


 名前:ナナシ

 種族:稀人

 職業:ビギナーLv.33

 SP:7


 所有スキル:

 【鉄拳Lv.44】【投擲Lv.41】【蹴撃Lv.27】【片手棍Lv.5】

 【致命攻撃】【反射】【闘気】

 【死霊術Lv.26】【水魔法Lv.5】【土魔法Lv.15】【幻魔法Lv.3】

 【生活魔法】【大地魔術】

 【看破Lv.21】【気配察知Lv.48】

 【忍び足Lv.16】【軽業Lv.64】【隠れるLv.28】

 【水泳】【潜水】【登攀】【空駆】(使用不能)

 【魔力視】【魔力感知】【魔力付与】【魔力操作】【魔力制御】

 【裁縫術】【料理長Lv.41】【調合Lv.34】【大工Lv.17】

 【植物知識】【鉱物知識】【アイテム知識】【スライム会話】

 【腕力強化】【知力強化】【脚力強化Ⅱ】

 【魔力強化】【MP増加】

 【毒耐性】【苦痛耐性】【環境耐性】【麻痺耐性】

 【暗視】

 【解体】


 ユニークスキル:【城落としLv.7】【幸運Ⅱ】


 称号:

 【後先考えぬ者】【スライムの友】【アラクネの友】

 【草を食む者】【闇を歩む者】【強奪者】

 【料理人】【半魚人】

 【ネッツアーの加護】【マルクトの祝福】

 【ゲヴラーの祝福+】【ティーフェレースの興味】

 【魔女見習い】【スフィンクスに認められし者】

 【ミノタウロススレイヤー】【甲殻スレイヤー】


 ペット

 名前:アレキサンダー

 種族:エルダーレッドスライムLv.19


 名前:シラヒメ

 種族:アラクネLv.17


 名前:グリース

 種族:コカトリスLv.9


 名前:ツイナ

 種族:キマイラLv.19


 使い魔

 名前:ベウン

 種族:クマのぬいぐるみ


 名前:ボウ

 種族:牛のぬいぐるみ





 いつも誤字報告して下さる方、ありがとうございます。


 またメインウェポンの出番なかった……。

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― 新着の感想 ―
[一言] >「アイエエエッ!? ロッポン!? ロッポンナンデッ!?」 こいつが「軍って何?」と聞いた奴かな?
[気になる点] あれ?アイディアロール入った? [一言] さて、全員がSAN値チェックを乗り切れるか……。 なんかナナシ以外全滅する予感がするのは果たして気のせいだろうか?(汗) (1D/??なんだろ…
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