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四月配信分:プロローグ ①

 こんばんは、天色と申します。

 普段は星空文庫の方で活動していることが多いですが、何度かこちらでも書かせていただいています。

 さて、今作はラジオ要素が入っているため、台詞だけの文章となってしまいましたが、一応連載ものですので、この後はそうでない部分も入れていくつもりです。

 長々と失礼しました。それでは、どうぞ。


「――それでは……行きます。3…2…1……!」


「「青原高校っ、放送部ラジオーーー!」」


----------


琴葉

「はいっ、みなさんこんにちは」


琴葉

「わたくしっ、メインパーソナリティーを務めさせていただきます。

 一年三組の、茅間かやま 琴葉ことはですよっ」


名月

「はい、皆さん初めまして。わたくしサブパーソナリティーの……。

 ……。

 い、一年二組っ、新居あらい 名月なづき……ですよ?」


琴葉

「お、おうっ? どうかなさいましたか、新居くん?」


名月

「どーもこーも……急に台本と違う口調で挨拶をされたので、戸惑っただけです」


琴葉

「むむ、それは失敬。いやー、やっぱり一回目ですし、緊張しちゃいますものね」


名月

「(自分で勝手にフォローしやがった……)」


琴葉

「? 新居くん、今何か言いました?」


名月

「ここは拾わない方がベストかと。

 さて、散々校内の掲示板に貼紙をして回ったので知らない方は少ないと思いたいですが。

 何とこの度、我々放送部はどうにか休部状況を脱しましてですね。

 勝手ながら復活記念として、こうした新しい活動を始めさせていただいたわけです」


琴葉

「わっしょーいッ!」


名月

「茅間さん発案の企画ですからね、嬉しさのあまりみこしを担ぎたくもなるでしょうね。

 ではでは、さっそくそんな茅間さんに、この企画の全容を説明していただくとしましょう」


琴葉

「はーい……って、えぇっ!? こちらに丸投げなんですか?」


名月

「人聞きの悪い。こういうのは立案者がやった方が伝わりやすいと思いまして……」


琴葉

「……」


名月

「……分かりましたよ。コーナー紹介を一つ受け持ちます。

 だからこっちを睨んだまま黙らないでください。ラジオですからね、これ」


琴葉

「では二つ目のコーナー紹介をお願いしますね」


名月

「一番重たいやつじゃないですかそれ……」


琴葉

「まあ、それで大体半々ぐらいですよ。こっちはラジオそのものの紹介もありますしね」


名月

「……りょーかいです。ではそれまで任せますよ、部長」


琴葉

「おうよっ、任されたぜぃっ!

 ……というわけで、まずはこのラジオの基本情報について説明していきます」


琴葉

「先ほどから言っている通り、このラジオは我々、青原高校放送部が行っている活動です。

 質問や意見などがあれば是非こちらまで。

 普段はただのお昼の放送として、昼食時を盛り上げる音楽を流させてもらいまして。

 こちらのラジオは、毎月第四金曜日にのみ放送させていただきます」


名月

「結構少ないですね?」


琴葉

「ですねぇ。まあコーナーとか準備が必要なものも多いですし、何せ一年目ですから。

 今後の反響次第では、どうにかしていけるかもしれませんけどね」


名月

「程々に頑張っていくとしましょう」


琴葉

「ですねっ。……さて、続けてコーナー紹介にいきますよ。

 まずはただいま繰り広げております、このコーナーが『OPオープニングトーク』ですね。

 毎度我々が一つお題を選択して、それについて議論していきたいと思っております」


名月

「そのお題はどう準備するんでしたっけ?」


琴葉

「おっと、これはうっかりしていました。こちらは生徒の皆さんから募集します。

 二階渡り廊下、そちらに用紙と箱を用意しておきました。

 用紙に何かしらのお題とラジオネームを書いて、どしどし箱に入れてください。

 毎回くじ引き形式で選ばせていただき、議論していきたいと思いますので――」


名月

「――はい。皆さん、どうぞご協力をお願いします」


琴葉

「……」


名月

「……」


琴葉

「(チラッ)」


名月

「……いえいえ、この期に及んで嫌だとは言いませんよ。

 さて、では二つ目のコーナー紹介に参りましょう。

 こちらは題して、『お悩み相談。そして解決へ』……なので、ございますが」


名月

「いやはや、どうしてこのタイトルになったんでしょうかね」


琴葉

「おや? ふ・ふ・く、ですか?」


名月

「正直かなり――いえいえ、部長のセンスにケチをつけるなど滅相もない。

 えー、一つ目の面白系『OPトーク』に対して、こちらはなかなか真面目系です」


名月

「ただいまから、我々放送部は、生徒の皆さんからのお悩み相談を受け付けます」


名月

「ジャンルは問いません。一度相談を頂ければ、我々放送部はその解決に尽力します。

 しかし人員の問題があるので、相談は一ヶ月に一人とさせてください。

 いつも期待に沿った活躍が出来るかは保障出来ませんが、最善は尽くします」


名月

「……で、どうしてこれがラジオのコーナーなのかといいますと」


名月

「名前を始めとする個人情報は希望通りに伏せます。

 お悩みに関する情報の中で、本人が希望する部分ももちろん伏せます。

 その上で、お悩みの解決に向かうまでの道すじを、ここで私たちに話させてください」


名月

「――同じ悩みを抱えているのは、あなただけではないかもしれませんから」


琴葉

「……」


名月

「っと、それでもよければ、是非放送室までお越しくださいねっ!」


琴葉

「わっ、急に元気になりましたね」


名月

「だってシリアス系コーナーですからね。スイッチはしっかり切り替えていかないと」


琴葉

「(……いい声だったなぁ)」


名月

「茅間さん?」


琴葉

「っ? いえいえ、何でもありませんよ?」


名月

「最後のコーナー紹介残ってるんですよ。ほら、シャキッとしてください」


琴葉

「そ、そうですねっ。……で、では、三つ目のコーナー紹介に行きましょう。

 こちらは題して、『EDエンディング』っ!」


名月

「まんまですね」


琴葉

「まんまですよね。しかーし、これはただのエンディングではないのですよ?」


名月

「おっ、それはまたどうしてですか?」


琴葉

「何とですね。人員が少ないながら、我々放送部には専属の作曲家さんがいまして。

 ハンドルネームは『ココロ』さん(……こっちもまんまなんだけどなぁ)。

 彼女が作った曲をED曲として流しながら、毎回のラジオを締めくくっていきますよ」


名月

「おや、情報はそれだけですか?」


琴葉

「……え?」


名月

「曲とは言いましたけど、別にBGMってわけではないですよね?」


琴葉

「う……」


名月

「はい。というわけで、作詞・作曲は『ココロ』さんの担当なんです、が。

 それを歌うのは、我らが部長兼メインパーソナリティー……の?」


琴葉

「……わ、わたくし、茅間琴葉……でーっす」


名月

「はい。そちらも大事な情報ですからね。しっかりお願いしますよ」


琴葉

「そ、そうですけどぉ……」


名月

「さて皆さん。身内褒めになってしまいますが、こちらかなりの完成度となっております。

 是非是非、毎回のラジオの楽しみとしてやってくださいねっ!」


琴葉

「何でそこでハードル上げるんですかッ!?」


----------


名月

「……さて皆さん。今日は初回ということで、前半二つのコーナーはまだ出来ません。

 幸い最後のコーナーは準備が出来ているので、そちらに移りたいところなんですが」


琴葉

「四十分って意外と長いですよね。あと十五分くらい残ってますがどうしま――あっ!」


名月

「え、ちょっ、どうされました?」


琴葉

「私としたことが、大事なことを忘れていました」


名月

「大事なこと? 説明は大方終わったと思いますが……」


琴葉

「いえ、そうではなく」


名月

「?」


琴葉

「――我らが放送部の復活秘話について。まだ語っていませんでしたよね?」


名月

「……」


----------


名月

「いや、別によくないですかね?」


琴葉

「え?」


 いかがでしたか? 何だこれ、と思われた方も多かったかもしれませんね……(汗)。

 台詞だけの文章というものはあまり書いたことがなかったので新鮮でした。前書きでも述べた通り今後はそうでない文章も書いていくつもりですが、恥ずかしながらそちらもまだまだです。

 それではまた次回、よろしくお願いします。

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