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第４話『切なる願い。』
序美が混乱している頃、愛もまた、家で一人、考え込んでいた。高校生のときに序美と撮った写真を握り締めて。
「……」
切ない表情で写真を見つめる愛。
そして静かに呟く。
「序美は…どう思っただろう…」
笑っていたけど、受け入れてくれた感じだったけど、やっぱり、混乱しているのがわかった。
ずっと一緒にいたから、ちょっとした仕草からも本当の気持ちが伝わってきた。
「……離れていっちゃうかな…」
不安になる愛。
もちろん、序美が自分から離れていかない子だということは、愛が一番よくわかっている。
でも、今回は、かなり状況が違う。
「……」
写真の序美と愛は笑顔。
本当に本当に楽しいんだという想いが伝わってくる。
「……また…笑い合えるかな…」
愛の切なる願いだった。
