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第１８話『妄想人序美(つぐみ)。』
そして日曜日。
愛はいつもより早く待ち合わせ場所に着いた。
序美はまだだろう、と思っていると。
「愛〜！」
序美が大きく手を振りながら、小走りでやって来た。
「序美！？あれ？なんかやけに早くない？」
「えへへ〜！楽しみで仕方なくて３０分前に着いちゃった〜！」
ウキウキとした表情で序美は言う。
そんなに恋人の名前が知りたいのか、と愛は少々驚いた。
「も〜本当にに今日が待ち遠しくてこの１週間長かった〜。早く早くって思っても全然時間が進まないんだもん」
楽しみにしている日までの道のりは長いと序は思い知ったようだ。
「…どうしてそんなに楽しみだったの？」
不思議に思い、愛がきいた。
「だって愛の愛する人の名前だよ？知らないわけにはいかないじゃない！ずっとね、どんな名前かなぁって妄想してたんだ〜！」
出た。序美の妄想癖。一度はじまったら止まらない。
愛はやれやれといった顔をして。
「なるほどね。じゃあとりあえず行こっか」
店に向かう途中も、序美はニヤニヤ。妄想を続けていた。
