表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

しるし2(詩集)

作者: さゆみ


身動き出来なくなった私は繭になりました。私が自らを保護するためにそうなったのか、外的作用でそうなったのか、定かではありませんが、私は繭になったのです。外の世界は見えるのですが、とてもぼやけているのです。耳も聞こえるのですが言葉の意味がよく理解出来ません。話すことも出来ますが言葉を発する力が出ないのです。感情というものがどこかへ去っていったようで喜怒哀楽がわかりません。痛みも空腹も感じません。ただ生かされているようでした。眠りたかったのですが、眠ることも力を要します。力がないのです。やはり、私は繭なのです。このもっさり纏わり付いている生糸を外さない限り。




あのとき、私は溢れるものを抑えることが出来なかった。なぜだかわからない。初めてだった。ディスプレイに浮かぶ無機質な文字を言葉として捉えたとたん、心が満ちてきた。ぽろぽろぽろぽろ引いてゆく。生糸がぱちんと弾け飛んで、生々しい現実の風が私を突き飛ばした。立っていることが出来なかった。たまたま波長がぴったり合ったのかもしれない。けれどあの日の衝撃を涙を私は一生忘れない。あなたの書いた文字が言葉となり魂となって私にぶつかった。それが世界で私一人だったとしても、たった一瞬だったとしても、私にとってあなたは光りだ。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] この感覚はよくわかる気がします。が、とてもこんな風には表現できません。羨ましいです。
[一言] よい出会いがあると 羽ばたいてとぶことができますよね
[一言] ぎゅってしてあげたい。 ふと、そう思いました。
2015/03/25 18:14 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ