荷物

「では、お預かりします」

貨物の申し込みをして、店員に託す。

荷物は電車とトラックを経由して運ばれるだろう。

俺は、いつもと同じように、発送をする。

何度もやった光景、何度もした光景。

なにも変わらない毎日。

あの人の笑顔を考え、荷物を選び、そして送る。

毎回変わらない流れ作業にも似た行為。

それでも毎回毎回、向こうの人を考えるのは楽しい。

楽しいからこそ、何年間も続けられているのだろう。

必要なのは、重ならないこと。

それを大事にして、今日も荷物を送った。