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Ⅴ.


「…なかなか会えないなぁ…」

人気のない廊下で下川(しもかわ) (もえ)はそう呟いた。


「ここまで誰も攻略できてないし…」

はぁ、と愛らしい顔に似合わぬため息を吐く。


彼女もまた、翔のように前世でこの世界が舞台となったゲームをプレイした記憶を持つ一人だった。

ただし、彼女がプレイしたのはファンディスクとして発売された、ギャルゲーとしても乙女ゲームとしても遊ぶことの出来る男女両用ゲームだった。


そして、彼女はギャルゲーサイドのメインヒロインにして、乙女ゲームサイドの主人公に転生していたのだった。


ちなみに、ギャルゲーサイドの主人公である翔は、乙女ゲームサイドのメインヒーローである。



「あっれ~、萌こんなとこで何してんの?」

「亜実…」


五月七日(つゆり)亜実(あみ)

萌の友人で、噂話や流行などに敏感な少女である。


「別に何もしてないよ」

「ふぅん?あー、そういえば」

「何?」

「この間全学年で魔法のテストあったでしょ?」

「あ、そういえばあったね。あんまりよくなかったなぁ…」


どんなに勉強し、実技を練習しても萌は絶対に一位になれない。

前世では、ステータスを上げていけば学年全体の一位を取ることも出来るのだが。


「またまたー。成績良いくせに。10位以内に食い込んでたし」

「まぁ…」

「あ、それでね。さっき職員室で先生方が話してたんだけど、3年の九先輩、それで赤ったんだって」

「え」


九先輩、つまりそれは九燕のことだが、彼は校内でも成績優秀者として知られている。


萌の知るゲームの中でも成績優秀であったし、その時は赤点を取ったという描写はなかったはずだ。


「どしたの?何か予想外に驚いてるけど」

「う、ううん。なんでもないの!」


「…先輩たち、こんにちは…」


「あっ、七五三ちゃん!」

七五三(なごみ) (むつ)

亜実が参加する部活の後輩にあたる大人しい一年生の女子で、あまり友人といるところを見たことがない。


萌しか知らないが、そんな彼女はギャルゲーサイドの攻略対象だ。


よく言えば一途、悪く言えば恋をすると盲目的な少女だったりする。


(…この子を攻略するとしたら、上野に同情するわ…)

他人事ではあるが、知己である彼のことを思うと、萌は少し哀れに思ったのだった。



ここまで登場してきたのがメインの登場人物たちです。

投稿初日の段階でのストック分はここまでなので、続きが書かれているかどうか…。

また、リアルの問題で申し訳ないことにしばらく投稿できない日が続くと思います。


…見捨てないで続きを待っていていただけると嬉しいです。

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