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異界結晶の不適性者~適性がなかった俺は『それ』を取り込む~  作者: 蒼井ゆう
一章:二話、亡国の魔女(ルイン・ウィッチ)
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戦闘終了

「悠里! 大丈夫か」


リリスが全身ボロボロとなった悠里に一直線に走ってきた。


「大丈夫だよ。かなりボロボロになっちゃったけどね」


「そのようだな。しかしよく一人で持ち堪えたな。その辺りのネタバラシはしてくれないのか? 明らかに私と戦っていた時より動きが良くなっていた。手を抜いたのか?」


 悠里はちらりと頭上に浮いているノアを見た。彼女は激しく手でバツを作って悠里に何かをアピールをしている。どうやら他の人にはノアの姿は見えないらしい。


「いや、あの時は本気だったし、あの魔物と戦っている時だって本気だったよ」

「ふん。どうだかな。まぁいい。癪だがお前には何度も助けられたし……それにリボンの事もあるし、今回の事は忘れてやろう」


「裸を見たことも許してくれるの?」

「言うな、馬鹿者」


リリスが恥ずかしそうにそっぽを向いた。そのままリリスは背後を向いた状態で悠里の問いに答えた。


「……それも忘れてやる。あと、借りができたから要請があれば一度だけ手を貸そう。それで学生ごっこを演じるつもりは無い」


 そうリリスが言った直後、悠里の背後から知っている声が聞こえてきた。


「ふふっ。お二人が仲良くなって私も嬉しいです」


 いつから見ていたのか突然セシリアが木陰から出てきた。セシリアの手には新品の男子生徒の制服が握られている。


「お、お前! いつからそこにいたんだ。もしかしてずっと見ていたのではあるまいな」

「ふふっ。どうでしょう」


 リリスの問いをのらりくらりと回避したセシリアはちらりとノアのいる方向を一瞥して悠里に視線を戻した。


「悠里。お疲れさまです。こちら新品の制服ですので授業前にお着替えください」


悠里はニコニコを笑顔を絶やさないセシリアから制服を受け取る。


「あ、ありがとう」

「やはり、遠目から見ていたのだな。見ていたなら助けろ。生徒会長だろ」


リリスが不機嫌そうにセシリアを睨みつける。


「いえ。私はいま来た所ですよ。騒ぎが起きていたのは知っていたので新品の制服を予め用意していただけです」


「はぁ……。またお約束の『私は全部知っている』か?」

「はい。その通りです。リリス。──ここの片付けは専門の人に任せておきます。ですのでお二人は教室に向かってください。悠里、初登校で遅刻なんて駄目ですからね」


「あれ? そう言えば決闘の結果ってどうなったんだろう?」

「ああ、それでしたら先程システム障害が起きたので無効になりました」


セシリアはニコニコと笑顔を向けているが何故かその笑顔に引っかかるものを感じる。


「セシリアもしかして……」

「はい? 何でしょう?」


 悠里が言葉を言い切る前にセシリアは怪しい笑みを浮かべて言葉を遮る。

 そんなセシリアを見てリリスが悠里の肩を掴んだ。


「あまり深く聞かないほうがいい。どうせろくでもない事だからな」


「賢明な判断です。ではお二人共良い一日を。あと悠里。早めにデュオのパートナーを決めてくださいね。急だとは思いますが申込期限がそこまで長い訳ではないので」

「わかったよ。早めに決める」

「宜しくおねがいします」


 そのままセシリアは軽く会釈をすると優雅に立ち去っていった。


「悠里。お前も着替えたら早く教室に来るんだぞ」


そのままリリスは早足で立ち去っていった。


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