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第3話 疑問の始まり

第2話を読んで頂きありがとうございます!

3話もよろしくお願いします!ではまたっ!

 第3話


 目を覚ますと、俺は大きな木の側に寝ていた。

 額には、生温かく湿ったボロ布が載っていた。


 「ん……どこだここは……?」


 周囲に視線を走らせると、青白い光が差し込む森だった。側には小川が流れている。

 酷く喉が渇いていた。


 「水……」


 口をゆすいでから水を飲もうとしたその時、吐き出した水に細かい屑が混ざっているのが見えた。


 「……? なんだ今の……」


 もう一度水を含もうと小川に顔を近づけた瞬間、背後に揺らめく黒い影が水面に映った。


 「っ!! 誰だっ!」


 振り向くと、怯えた目でこちらを見つめる少女が立っていた。


 「お……小川の……妖精……?」


 寝ぼけた頭でも手を合わせて拝みたくなるような、そんな静謐な雰囲気の少女は、ボロ布を着ていた。


 「まさか……泥棒の……?」


 少女は一定の距離を保ったまま、俺を見据えて小さく頷いた。


 「そうか……君が運んでくれたのか?ここはどこなんだ?」


 状況を鑑みて、一番気になる事を聞いてみた。


 「……私を……ぐら……ないの?」


 細いガラス管の様な声で、少女が何か呟いた。


 「ん?何て言ったんだ?」


 「私を……殴らないの?」


 とぼけた顔の俺を見て、少女は不気味そうな顔をしていた。

 彼女は今までどんな生き方をしてきたのだろう。


 「殴ったりしないさ。短剣も帰ってきたし。何があったかはよく覚えてないけど、君がここまで運んでくれたんだろ?」


 少女の周りの雰囲気が少し柔らかくなった気がした。


 「……そう」


 「教えてくれないかな、何があったのか」


 彼女の目が少し警戒の色を帯びた。


 「……食べた……の」


 食べた?記憶の状況とは離れた言葉に、俺は少し困惑した。


 「もう少し詳しく頼むよ」


 少女は少し考えた後、困惑と恐怖の狭間のような顔で、話し始めた。


 「あなたがコックに向かって叫んだ後……急に……様子がおかしくなって……よく分からない事を言い始めて……それで……」


 「それで?」


 「木を食べたの」


 木? き? 少女が何を言ったのか分からなかったが、ふと、さっき吐いた水に混じっていた屑を思い出した。


 「木屑……だったのか……? でもなんでそんなものを……?」


 少女の顔にも疑問符が張り付いていた。


 「分からない……でも、『ハラガヘッタ』って……言ってた……」


 何が何だか分からない。木を食べるほど空腹だった記憶はない。それに、いくら空腹でも木は食べないだろう。


 「そうか……教えてくれてありがと……」


 感謝を述べ終えようとした瞬間、少女は突然膝から崩れ落ちた。


 つづく


 


最後まで読んで頂きありがとうございます。市九郎です!妖精の様な少女、無事だといいですね…。

ご意見、ご感想、是非お願い致します!ではっ!

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