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File:003 言
イケメン新人アナ!
なんてもてはやされたのは
いくつの時だっただろうか?
最近は世間も世代交代だなんて騒ぎやがって。
時計を何気なく見る。
午後3時半。
いつもならスタジオ入りだ。
少し遅れても問題ないだろう。
どうせ今日もどっか爆発してんだろ。
なんて事を考えながら立ち上がる。
スタジオ入り。
異質な空気を感じた。
俺が遅れるなんてそんな珍しいか?
内心、苦笑する。
さあ、本番だ。
原稿に改めて向かう。
ある1つのニュースに
目線が釘付けられていた。
『都市、大爆発。』
予想していた通りだ。
しかし、何かが違う。
心の奥がざわめく。
『本番、始まりまーす』
異質な空気は続いていた。