第2話 金髪少女と蒼い蛇
光が消えたあと、俺達は森の中に立っていた。
「どこ、でしょうか?」
佑奈が俺に不安そうに問いかける。
「わからないが、とにかくあの迷宮からは脱出できたようだ」
その森は、年寄りに湾曲した古樹だけでできた、森だった。木々には緑色の苔が生え、幹はボロボロになっている。
光のあまり差さない森で、苔が増えるのは道理だとは思うが、なぜにもこんなに木々が枯れたようになっているのだろうか。
突き進んでいくと、ひとつの池の前にたどり着いた。
「誰か倒れてます!」
佑奈はそう言うと、池の中の陸地まで走っていく。
「大丈夫ですか?!」
とても大丈夫そうには見えないが、佑奈はあえてそう質問する。
「ん...」
金髪の少女は、そう応答して、よく寝た、とでも言うかのように伸びをして、あくびをする。
...なぜ俺はとても大丈夫そうではなさそうと感じたかと言うと、彼女には血の気がなかったから、とでも言えば、わかるだろうか。
「......!?き、君たち、どこから僕の世界に入ってきたの!?もしかして、蜘蛛がやられちゃったの!?」
(......なんだろう、嫌な予感しかしない)
彼女はそう言うと、「蒼蛇様ーっ!どうやら僕は脱獄者を捕まえなければならなくなったようです!」と叫んだ。
そして、地鳴りがして、池から巨大な蒼い大蛇が現れたのであった。
本来の予定とだいぶずれますが、流れ的には変わりません。