第8話 エルミナセス・フィドルフと戦さんと神代佑奈
審判の白子の治療が終了したので、俺はその小屋を出ようとしたその時だった。
「ちょ、ちょっと待ってください、カナメさんっ!」
空気になっていた佑奈が、カナメを呼び止めた。
「ううぉおあっ?!...ゆ、佑奈?!なんでそこにいるんだよ?」
吃驚した。探しに行こうとした矢先に見つけた...いや、遭遇した?違うな。見つかったものだから、白子たちも驚いてんじゃないか。てか、こんな大人数(8人)いるんだし、誰か気づけよ。
「そんなに私は影が薄いとでも言うんですか、カナメさんは。傷つきますよ...」
「ご、ごめん。で、なんでそこにいるんだよ」
「フィドルフさんが保護してくれた───」
「おいフィドルフ。なぜ、見つけたすぐに連絡を寄越さなかった」
戦さんが佑奈の言葉を遮り、エルミナセスの衣装の襟首をつかむ。
「や、やだなぁ、べ、べつに食糧の確保のために神代殿を誘拐したわけでは決してn」
ダグーン......チャリン、カリンカリンカランカンカン。
「.........」
戦さん、迷いなくあの銃でエルミナセス・フィドルフの額を撃ち抜きやがった。
「あ、あのぉ、Dの兄貴、いくら相手が不死者の吸血鬼だとしてもいくらなんでもやりすぎじゃぁ...」
「...っ痛ーっ。D、いくらなんでも、今のはないだろ。脳幹やられてたらいくら俺でも死んでたかもしれないだろ?!」
「異能生存体の貴様にそれはあり得ないね」
「わかってても撃つなよ...」
エルが並みだ目で言う。
因みに傷は既に瘡蓋になっていた。
「佑奈、おまえ大丈夫か?あの変態に何もされてないか?」
「はい、ありがとうございます、カナメさん」
こうして、佑奈を探すという目的は、無事、完了したのであった。




