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変わりゆく景色

お久しぶりです。


ようやく、落ち着いて小説書ける状況になりました。

以後、頑張ります(何回目だ)

 はーい、また死に戻りですよー。





 くっそぅ……まさか下じゃなくて上から来るとは。

 しかも、押し潰された瞬間に発生した爆発?でトドメですよ。痛みを感じた瞬間に爆音が聞こえた気がしたら消し飛んでたから、いまいちよくわからないけど。何言ってるのか、自分でもよく分からないけど。

 あれ、躱せてても距離を取れてないと結局爆発で死んでたような気がするなぁ。ゲロビ……もとい熱線と一緒で掠っても終わり、みたいな。

 それとも、もっとDEFなりVITなりが上がれば耐えられるようになるんだろうか。


 まあ、死んでしまったものは仕方ない。

 とりあえず、ステータスをチェックしましょう。



「くっ!」


 これはまたひどい。

 INTとMND以外はデスペナルティで一桁台にまで下がっている。実質初期値に毛が生えたレベルだ。

 そもそもINTとMND以外のステータスは大して高い訳でもないから、デスペナルティを貰うと影響が大きいなぁ。



「ああ!?」


 巫女装束風の袖無し服の上下が【半壊】状態に!


 【半壊】とまでなるとかなり危ない状態だ。装備の効果が半減するだけでなく、耐久値の減少も激しくなる。装備自体が消滅する【全損】よりかはまだマシだけど……


 他の装備の耐久値もけっこうヤバい状態だ。

 毛皮装備としては破格の耐久性を持つ〈ファーコートドレス『ルプス・コローナ』〉や、素材的に頑強な〈重金の髪留め〉すら耐久値がガクンと減っている。

 あのフライングボンバープレス、どんだけ強烈な攻撃だったんだか。



 いや、分かってます。

 そもそもフィールド自体が結構な格上のフィールド。そこの強MOBと思われる魔物の連続ポップエリア。

 そして何らかの条件、恐らくは合計12体討伐?で現れる?明らかなボスクラス。レベル的には超格上。ステータスも装備も全然足りてない状態で勝てる相手じゃなかった訳です。

 金銀のマクガン——ヤシガニも〈イノカミ〉の特殊効果で半ばゴリ押ししてただけだし。


 リベンジするにも、もっと強くならないといけないだろうなぁ。

 あの〔ゴールディアース(黄金鹿)〕や〔レッド・モヒカ(赤モヒカン)クタス・ブロイラー(の青サボテン)〕にだって、まだ届いてない気がするし。


 うん、もっと強くなろう!





 さて、強敵達にリベンジを誓った所ですが……何かいつの間にかインフォメーションが入ってたようだ。



《 賞金首を討伐した事により、報奨金を獲得しました。自衛騎士団本部にてお受け取り下さい 》



 はい?

 賞金首? ほうしょうきん?


 なにそれおいしいの?



 って、なにこれ。

 私は賞金首とやらを討伐した覚えなんてないんだけど……

 しかもリザルトを確認すると、PK3人を討伐した事になっている。

 何かの間違いじゃ —— って、あれ? このインフォメーションにある時間って、あの巨大生物だらけの大草原を移動してた時じゃ。





 そういえば、おまるがなんか轢いてたような……?

 変な呻き声も聞こえてたような?

 いや、まさか賞金首PKを知らない内に轢殺してたとか、ある訳が。

 まさかまさか。



 ……うん、考えるのやめよう!


 お金は貰えるんなら貰っておきましょう。お金に罪はない。

 いや、そもそも賞金首を倒しただけだ。私に罪などない。ないったらない。


 轢き逃げ?

 なんの話ですか?



 ……しかし、PKが3人もあんな所で何してたんだろう?








 ひとまず、宿屋に入り、部屋を借りる。


 アクセサリー以外の装備の修復は私には出来ない。また、NPCのお店でも【半壊】状態では流石に直せない。こうなるとマルキューさんかプレイヤーの【裁縫】持ちに修繕して貰うしかないのだ。


 このままの格好もマズいので、とりあえず手元に残していた初期装備の〈白の(かさね)〉と〈緋袴〉に装備し直しておく。


 いや、ね。

 襟元とか脇とか太腿とかの辺りが大きく裂けてたりして、割りと際どい格好なんだよね。

 大事な所は見えないとはいえ、流石にこれは恥ずかしいのです。


 ファーコートドレスも脱いでおくかな。巫女姿は目立つから嫌だけど、今は少しでも損傷は増やしたくないから仕方ない。

 街中とはいえ、油断は禁物。安全策は取るに越した事はない、筈。



 着替えを済ませると、〈重金の髪留め〉を三つ編みから外して、テーブルの上に。

 アクセサリーの修復は【細工】スキルを持っていれば可能だ。

 ただ、何故かMPと、手痛いレベルのお金が必要なんだけど……

 変な所がゲーム的だなぁ。


 身支度を整えて、部屋を出る。

 報奨金はいつでも受け取れるみたいだし、ひとまず『紅蓮堂』に戻りますか。



 べ、別に騎士団本部に行きづらいからじゃないですよ?






 街中を移動中、第二陣であろうプレイヤーがいるわいるわ。うじゃうじゃと。

 うーん、でもなんか初々しいなぁ。


 まあ、私も始めてからまだ一週間過ぎた位なんだけど。なんか、今まで密度が濃かった気がするせいか、長い事冒険者やってる気がするんだよね。

 気のせいだけどさ。



 それと、新種族だろう人たちもちらほらと見かける。


 あの一見すると鎧武者みたいなのは、カブト虫の蟲人かな?

 頭にある角が大きくて太くて格好いい。……ただ、あの金色っぽいメタリックグリーン? なんかこう、懐かしいというか、どこか見覚えが……



 向こうに頭一つ抜きん出て見えている、タンクトップタイプの革鎧を着たカイゼル髭の男性はおそらく巨人だろう。

 背丈というかサイズ全体がすごく大きく、筋肉ムッキムキで実にカッコイイ。……何故か、内股でモデル歩きだけど。



 あの、うっすら半透明の美人のお姉さんは幻霊か。

 ユー・ノさんのようにスケスケだ。着ている服もビキニに腰蓑にスケスケの羽衣……って、なんだあの露出度高めな格好は。

 あ、巡回の騎士に服装を注意された。職業上の服装だって言い訳してる。あー、論破されてマント羽織っちゃった。


 ……良かった。一応着替えといて。



「あの」


 って、プレイヤー観察してる場合じゃない。

 早く『紅蓮堂』に移動しよう。


「あの、すみません」


 そういえば、『紅蓮堂』の面々はクホホルグレに移動しないんだろうか。

 お店があるから、そうそう引っ越しできないかもしれないけど。


「あの、ちょっといいですか」


 ヤバい。不安になってきた。

 行って、空き家になってたり、他の人のお店に変わってたりしたら嫌だなぁ。


「うー……」

「が、頑張って」


 あ、とりあえずメッセージを飛ばしてみて——



「鬼巫女さん!!」



 ん?

 あー、これ私だよねぇ。


 なんとなく、後ろに数人付いてきてる気配はあったけど。

 やっぱり私宛てかー。



 振り返ると、なんか見覚えのある白と赤の上下、というかどう見ても私と同じ格好をした、幻霊とフェアリーと魔人の女の子3人と神主っぽい格好の鬼人の青年が立っていた。



 ん? もしかして、後輩(巫女のお仲間)さん?

装備変更

・〈網蚕糸の袖無し服(巫女装束風)〉【半壊】

→〈白の襲〉

・〈網蚕糸の袴ズボン(巫女装束風)〉【半壊】

→〈緋袴〉


装備解除

・〈ファーコートドレス『ルプス・コローナ』〉


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