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新しい武器!

掲示板回のクオリティの酷さに悶絶しています。


教えてくれごひ

どうすれば、違和感なく面白いレスがひねりだせるんですか…?

 あー、ヤバかったー。


 ログイン限界時間の警告で一度ログアウトしたたけど、まさか同時に来るとわ……

 ヤバいかなぁ?っていう感じはあったんだけど、やっぱ我慢してちゃ駄目だね。

 もっとこまめにログアウトしないと。


 夏だし、すぐ乾くよね。






 5時間ほど寝て、家事を済ましてから再度ログイン。


 ゲーム(向こう)では丸一日経っている。

 早く、おまるを迎えに行かないと。



 南門外壁大型獣用厩舎。


 ここは街中では通行が難しい、大型の騎獣や車獣を収容する為の施設だ。

 おまるのようなテイムされた使役獣(蟲?)も、収納できる専用魔導具が無ければ預けなくてはならない。



「預かっていただき、ありがとうございました」

 予定と異なり一日余計に預かってもらったので、礼を尽くす。

 もちろん、預かり料は支払うんだけどね。

 こういうのは気分だから。


「おまるも放っちゃってごめんね?」

 頭をナデナデ。


「キュー……」


 こすり付けてくるのを抱き止めながら、頭を撫でる。


 ひとしきり撫でてから、身体を離し、腰にぶら下げていた小さな鳥籠を外す。


「さて、おまる。これは貴方を連れ歩く為のアイテムです。もしかしたら少し窮屈かもしれません」


 鳥籠を持ち上げ、見せるように提げ持つ。


「でも、いつも、一緒にいられます。だから、この鳥籠の中に入ってください」


「キュッ!」


 おまるが小さく鳴くと、おまると鳥籠が淡い光に包まれた。

 おまるの身は光の粒子に変わり、鳥籠の中に吸い込まれる。

 確認すると、鳥籠は中に淡い光の玉を内包した状態に変化していた。



〈夢見る揺籠〉

 品質:C

 収納:1/1( 御丸 )

 耐久値:破壊不可

 テイムした魔物、動物を収納する為の鳥籠型魔導具。

 収納する対象の大小は影響しないが、中位以上の存在には心許ない。

 強力な魔法が掛かっており、通常の手段では破壊できない。


 現在、『御丸/OMARU』(ロリポリ)を収納中。



 よし、無事に収納完了、と。


 では、次は武器を引き取りに紅蓮堂に行きますか!





「おぉう、これはすごいなぁ…」


 なんでか分からないけど、紅蓮堂の中はお客さんで人がいっぱいだ。

 いや、お店なんだし、お客さんはいた方が良いし。あの三人が作る物の性能的に、固定客とかが居てもおかしくはないんだけどね?


 あの、ヤンデレ看板の下をくぐるのは、それなりに勇気がいると思うんだ……


 まあ、人それぞれか。


 表はお客さんでいっぱいなので、裏口に回る。

 フルフルさんから戴いていた鍵アイテムで裏口を開け、中に入った。



「ああ、饕餮さん。お帰りなさい」


 ……いらっしゃい、ではなく、お帰りなさい、ですか。


 思ったより、その、気恥ずかしいですね。



「はい。これが依頼されていた武器になります」


 目の前のテーブルに置かれたのは、両端に桐の花を意匠化した装飾が彫り込まれた紅い六尺棒。


 私がルーミスさんに依頼していた、新しい武器である。



〈鉄紅樹の六尺棒〉

 作成者:ルーミス

 品質:C

 ATK:+5

 MBS:+3

 耐久値:4500

 鉄のように堅い深紅の樹・鉄紅樹の幹を加工した、長さ六尺の棒。

 一般的な木材の棒よりも重量がある為、取り回しにはコツがいる。

 魔力の通りはそれなりに良く、増幅効果は僅かながら高い。



 手に持ってみる。


 うん、まだちょっと重さが物足りないけど、手には馴染む感じがする。

 歪みはないし、堅さもしなりも問題なし。

 重心バランスも少しズレてはいるものの、これは振る時に変化を付けやすそうで逆に良い。


 これは良い棒ですよ。


「どうですか?」


「良いです。とても良いですね」


 うん、気に入った。


 元々作って戴くのだから使うつもりではいたけど、これなら気兼ねすることなく存分に扱えそうだ。


 ただ、気になるのは……


「この両端、桐の花の下に彫られた『天衣無縫』『天魔降伏』という文字はなんですか?」


「饕餮さんのイメージを四字熟語にしてみました」


「……え?」


「え?」


 あの、『天衣無縫』はともかく、『天魔降伏』は四字熟語じゃないです。

 黄金の鎧を着た、最も神に近い男の必殺技です!

 四字熟語じゃないんですが!?


 というか、「(カミ)(アクマ)降伏させる(ブチノメす)」って……


「私にどういうイメージを持ってるんですか!?」


 ……目を逸らさないでくれませんかね?



 二階から、ドタバタガッタッタッガラガロゴロゴスッゴキッ、と誰か……何か?が降り……落ち?てくる音が響いてきた。


「ぬおーぉぅっうっ!? いちちち……ん?おおー! トウちゃんだ。おひさま!」


 あ、マルキューさん。

 すんごい音が響いてきてましたけど、大丈——夫そうですね。


「おひさま?」


「おひさしぶりさま、ってこと!」


 ああ、なるほど。


 うん、はじめて聞きましたよそんな超略挨拶。


 相変わらず、すごい人だなー……


「そだ! トウちゃんの服、出来てるよ!」


 え、えっと……え!


「本当ですか!?」


 ありがとうございます!


「ありがとうございます!」


 ようやく、この巫女装束から離れられるんですね!?



「えーと、あ、これだ」


 マルキューさんが道具袋を漁り、引っ張り出したのは……


ステータスに変化がない為、表記なし。



主人公はギリギリ間に合いました。

ええ、洗濯機は回っていますが、間に合いました。

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