表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/103

二日目突入

また遅れてしまい、申し訳ありません。

 はい。戻ってきました。

 二日目のログインです。


 現実は夏休み入ってるんで、毎日……とまでは流石に行かないけど、時間はたっぷりある。

 ん? 宿題? 貰ったその日に終わらせる主義ですが何か。


「よし、じゃあウサギ狩りに行きますか!」


 気合いは十分ですよー。


「嬢ちゃんは朝から元気だなぁ」

 あ、門番さん。おはようございます。


「きn……こないだは思う存分狩りできませんでしたからねー」

 やば、現実とこっちは時間の流れが違うんだった。気を付けないとね。

「俺ぁ、なんで嬢ちゃんがそんなに殺る気なのか理解できんのだが」


 字、違いません?

 そりゃ、昨日は消化不良な終わり方でしたからね。

 今日はテンションが天元突破してますよ!


「所で『魔獣の森』の件はどうなりました?」

 そういえば、NPCの先輩方は夜に討伐に行った訳だけど、大丈夫だったのだろうか?

 その件についても聞いてみる。

「ああ、出てきてたのは『シルバーアーム』だったらしい。無事討伐したとよ。夜狩りに関しては慣れてたり、得意な連中を急遽揃えたらしいぞ」


 へぇ、そういえばドワーフとか獣人が多かったけど、種族特徴で暗視とか鼻が効いたりするんだっけ。鬼人は人間に準じて特になし。ぐぬぬ。


 ……あれ? じゃあ、なんで人間のハート様もあのメンバーに…………いや、やめとこ。なんか怖い。


「しかし、見つけた時はかなり傷だらけで弱ってたらしいが……嫌な予感がするぜ。

 ……ああ、まだ森には行くなよ?まだ、生態系が不安定だから警戒注意出てるからな」


 ……? 最初の方が小声すぎて聞き取れなかったけど、まあ行きませんよ今はまだ。


「今日はウサギを中心に東の丘陵地帯近辺で狩りをする予定ですから」


「ならいいんだ。嬢ちゃん、危険なトコも平然と突っ込んでいきそうだからな」


 失礼な。ーーその通りですけど、タイミング位は選びますよ。


「丘の方なら蛙と猿に気を付けな」


 蛙と猿?


「まあ、戦ってみればわかる。嬢ちゃんの実力なら丘の辺りでなら大丈夫だろうしな。


 あ、黄色い鹿は襲うなよ。たまに現れるんだが、速い堅い強いと三拍子揃った化け物だ」


 毎年見た目で騙されて新人がやられているらしい。

 ほほぅ。楽しそうだナー。


「そこで笑うかよ。やっぱ ” 生粋の鬼人 ” だわ嬢ちゃん」


 へ?にやけてます?

 頬をぐにぐにとほぐしてみる。気を付けてはいるんだけどなー。

 現実でも友だちにたまに引かれる時あるし。


 所でこないだもハート様が言ってたけど、


「 ” 生粋の鬼人 ” ってどーゆー意m…


「まあ、気を付けてな。よし、じゃ狩り頑張ってこいよ」


 あ、はい。


「行ってきまーす」


 ぱたぱたと右手を振ってみせて、ふと気付いた。


 ーーあれ、私はぐらかされた?




 さてさて。「ここはわいの縄張りじゃぁ!何入ってきとんねん!?」と襲い掛かってくるジャンピングラビットをカウンターで叩き落としては、【震脚】を踏み潰していく。


 んー、もう慣れちゃった。ルーチンワークになりそうなんだけど、そういうの苦手だ。



 なので、今回は丘の頂上まで登りきってみる。


「おー、いい眺めー」


 森と大きく広がる草原が見渡せる。街は城壁で中ら見えないけれど、なかなかの絶景です。


「うーん、来てよかったーーむぎゃっ!?」


 側頭部に衝撃。吹っ飛ばされた!?


 咄嗟に地面へ受け身!

 そのままゴロゴロと転がって、態勢を立て直して起き上がる。

 ちょ、何? いきなり体力ゲージの2割が持ってかれたんですが!?


 転がる顔の横にザクザクと何かが刺さる。

 ピンク色の……槍? ううん、これ槍じゃない。舌だ!


 攻撃の元の方を見た。

 周囲の草花に紛れるように、白い斑点の付いた緑色の体色をした中型犬サイズの蛙を見つける。


 こいつが要注意という蛙か!


 街を出る前に、習得した補助スキル【解析】を発動させる。

 貯まってたスキルポイント10の内の8を消費して習得したもので、【鑑定】がアイテム情報を取得できるように、【解析】はモンスターやNPC、PCの情報をその場で閲覧できる。と言ってもLv.1ではせいぜい名前と、動物か魔物かどうか位しか判別できないが。


 だけど、何も情報がないよりマシだ。



〔スピアーフロッグ〕Lv.1

 魔物



 スピアー……槍か。

 なるほど、舌を槍のように素早く撃ち込むようだ。


 厄介な。


「っとお!」


 再び撃ち込まれた槍のように鋭い舌を〈木のロッド〉で弾き飛ばす。

 ジャンピングラビットは体当たりと飛び蹴り位しか攻撃手段がなく、動きも単調で読みやすく戦いやすい相手だった。


 だけど、この蛙は違う。「動く必要がない」のだ。

 棒は長いリーチにより対人戦に向いた武器である。だが、同じようなコンセプトの武器には割と相性が悪い。

 槍などはその典型だ。つか、舌だから伸び縮みも曲がりくねりもお手のものな巫山戯た槍。マジで厄介だなコイツ!



 ちょっと、奥の手!


 〈木のロッド〉を右手だけに持ち替え、ダランと力を抜く。


 舌が撃ち込まれたのを半歩横にズレて回避。


 そこから、素早く手前にステップして、〈木のロッド〉を撃ち込む。


 スピアーフロッグに、 ” リーチが伸びた ” 高速の突きを突き込み、吹っ飛ばす。


 相手の認識と視覚を逆手に取って奇襲する為の私のオリジナルであり、本来は長物を手にしている人間に対して使うもの(予定)である。


「まさか蛙に使うとはーーっ!!」


 すぐさま駆け寄り、【棒術】のアーツ【スウィープ】を叩き付ける。 アーツはモーションアシストが気持ち悪い上に技後硬直が鬱陶しい為、使わないようにしていたのだが贅沢は言ってる場合じゃない。


 アーツはダメージが高いので、今回はそちらが優先だ。

 二度の衝撃でひるんだスピアーフロッグに更に駆け寄り、【震脚】で踏み潰す。


 う、やたら ” ぐにっ ” とした感触が気持ち悪い!


 しかし、それでようやく削り切れたのか、スピアーフロッグの動きが完全に停止した。


「……た、倒せた」


 

 正直ウサギの件から少し侮っていたのだが。


 これは、なかなかキツそうなフィールドかもしれない。

 名前 : 饕餮 / TOUTETU

 種族 : 鬼人Lv.1

 職業 : メイデンLv.1


ステータス

 ATK(攻撃力):+3

 DEF(防御力):+3

 MBS(魔力増幅):+1

 RES(魔力抵抗) :+2


 STR(筋力):6

 VIT(体力):5

 AGI(敏捷):8

 DEX(器用):8

 INT(魔力):10

 MND(精神):18


装備アイテム

 ・木のロッド

 ・白の襲

 ・緋袴

 ・重金の髪留め

 ・異界の道具袋


 習得魔法

 巫術Lv.1


所持スキル

 棒術Lv.5

 震脚Lv.5

 舞踊Lv.2

 細工Lv.1

 鑑定Lv.1

 解析Lv.1 New!

 暗器術Lv.1


スキルポイント:2

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ