表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/103

ことばなき警告

恐怖を感じる者は正常である。

恐怖に震える者は臆病である。

恐怖を克する者は勇敢である。

恐怖に応えぬ者は愚鈍である。


だが、恐怖こそが生の証である。


——冒険者ギルドの外壁に書かれた落書き

 思い出した。魔法だわ。


 と言っても、正直今の所使い道がないんだよね。

 ハラエノミソギは、不死属性——ゾンビとかスケルトンとかかな——と魔法生物——よく分からないけど、ゴーレムとか?——を弱体化させるけど、この周辺は動物、昆虫系ばっかりらしいし、生命系統魔法は巫術しかないから効果上昇と言ってもあまり意味がない。

 ナギノミカガミは、夜の『魔獣の森』なら使えるかなー。蝙蝠が毒持ちらしいし。


 あれ? ハラエノミソギの生命系統魔法の効果上昇って、ナギノミカガミにも影響あるのかな?

 うーん、……今度、実験してみよ。



 あ、あとジャンピングラビットのドロップも確認するの忘れてた。

 いけないいけない。


〈跳ね兎の毛皮〉

 ジャンピングラビットの白い毛皮。皮は薄いが、毛はすべすべしていて触り心地が良い。


〈跳ね兎のモモ肉〉

 ジャンピングラビットの発達したモモ肉。味は淡白だが噛み応えがある。


〈跳ね兎の垂れ耳〉

 ジャンピングラビットの垂れ耳。移動器官として発達しており、とても強靭。


〈跳ね兎の丸尻尾〉

 ジャンピングラビットの珍しいまんまる尻尾。幸運のお守りとして珍重されている。



 【鑑定】のレベルが低いからかな……

 テキストしか分からない。せめて重量や品質位教えてくれませんかね。


 毛皮が4枚、モモ肉が3個、垂れ耳が2枚、尻尾が1つか。

 うーん、10羽しか狩ってないからよく分からないなぁ。ドロップしない場合もあるだろうし。

 明日辺り、ジャンピングラビットを沢山狩ってみようかな。


 丸尻尾はレアドロップくさいけど。幸運のお守り……【細工】でアクセサリーに出来る、かな?

 これも明日調べてみよう。



 色々考えながら歩いて、特に襲われる事もなく、無事に『魔獣の森』に到着。

 まあ、『魔獣の森』周辺はジャンピングラビットとか他の生物たちも近付かないらしいけど。


 うん、見た目は普通の森かなー………………な訳ないでしょ!?


 なに、この圧倒的に嫌な感じ。え?これ本当にバーチャル?

 さっきから背中に冷や汗止まらないんだけど。


 ……これはあれかなー?

 適性レベルを満たしてないエリアに近付いた事に対する警告。


 うん、それしか考えられない。


 現実なら単純に生命の危機を感じているんだろうけど、ここがゲームである以上それはない……と思う。

 そして、ゲームである以上こういう現象が起きるなら必ず理由がある。

 全身に感じる強い圧迫感と緊張。まるで強い恐怖に囚われた肉体のそれだ。


 故に、これは運営からの ” まだ早い ” という警告と受け取れる。

 運営の僅かながらのホトケ心と見ていい……のかな?



 さて、どうするかな……

 浅い所だけ踏み込んでみるか。それとも引き返して、ウサギと戯れてくるか。



 …………うん、引き返すか。

 

 ここまではっきりと ” まだ早い ” という警告が発せられている以上、単純に獣や魔物が強いというだけじゃないように思える。

 何か、ある。間違いなく。

 

 もう少しスキルのレベルを上げて、強くなってから挑む方がいいかな?

 あ、装備も整えようか。

 なら、ルーミスさんたちにも相談して。『魔獣の森』についても調べてみよう。



 じゃ、まずは東門に戻って、丘の周辺で兎さんを探しますか。

ステータスに変化がない為表記無し。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ