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graduation

GL風味。

 卒業式の後、あたしは部室で先輩の椅子に座っていた。

 先輩の椅子からいつも自分がいるあたりを見る。先輩の目にあたしの姿は、どう映っていたんだろうか。


「あら、高梨さん?」


 不意の声に心臓が跳ねた。


「先輩」


 慌てて立ち上がるあたしを見て先輩が笑う。


「じゃあね、高梨さん」


 忘れ物を取りに来た先輩は、そう言って部室から去っていった。

 先輩の匂いが残る。

 自分の椅子に座るあたしの姿は、彼女の目にどう映っていたんだろうか。

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