表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
87/100

forget me not 2

 ――私を忘れないで


 瓦礫の壁に書かれたその落書きを指でなぞると、煤が私の指先を黒く汚した。

 火に焼かれた廃墟の中に、私は一人立っていた。


「……忘れるものか」


 あの病が流行したのは、本当に人々の悪徳に対する神の罰であったのだろうか?

 教会はこの病を悪徳の印と考えた。そして死者も生者も構わず建物へと押し込めると、悪徳を浄めるために火を放ったのだ。

 足元に焼け朽ちた骨が転がっている。

 骨の色は白い。

 私は壁を殴った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ