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赤い傘

 夕立の駅に私は佇んでいた。

 傘を開く人々が次々と白霞む雨の下へと歩いていく。

 その流れを横に見ながら、傘を持たない私は駅の出口に立っていた。

 妻は赤い傘を好んだ。

 こうした雨の日に傘を忘れて駅で立ち往生していると、駅を出る傘の流れを割って、その赤い傘がやって来るのだ。

 赤い傘は私の前で閉じ、妻は私の不手際をたしなめるように傘を差し出す。


「忘れ物ですよ」


 それももう三年も前の話。

 私はキオスクでビニール傘を買う。

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