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惨劇の終わりに立つ男

 惨劇の終わりに立つ男は、血溜まりの中で嗚咽とともに泣いていた。


「どうして」


 傍らに倒れる血塗れの女に問う。返事はない。女の濁った瞳には、もう何も映っていない。


「なんで」


 それでも男は問い続ける。その手には刃物。男は贖罪を求めるように、女の身体に取り縋る。


「なんで僕を棄てて」


 そこで男は女の唇が動くのを見た気がした。


 ――だって、あなたつまらない――


 悲鳴とともに降り下ろされた刃物は、女の顔に深く突き立った。

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