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夢見の竜

 赤錆びた鉄骨に朽ちた竜を見上げ、私はこれが夢であることを知る。

 夢見の竜は切れた電球の眼を向けてこう言った。


「まだ早い」


 目覚めの瞬間に走る曳光弾の射線を見た。

 反射に操縦桿を倒して回避した私は割れた風防に散る血痕に気付く。

 回転する空。

 飛び交う敵機。

 視界は出血に赤い。

 味方は?

 旋回。

 確認の間もなく銀色にきらめく火線がこちらを囲む。

 絶望的か?

 ……いや。


「まだ早い」


 そう呟き、私はエンジンのスロットルを上げた。

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