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僕は素直でいい子
「まだだ、まだいける!」な二百文字ホラー第八弾
お母さんが言った。僕は素直でいい子だって。
だから僕はお母さんの言う通りに勉強して、ピアノや水泳もがんばって、私立の小学校に入ったし、コンクールや水泳大会でも一番になったんだ。
お母さんは喜んだ。僕は素直でいい子だって。
だから僕はお母さんの言う通りに、お父さんの首をハサミでぶすりと刺したんだ。お父さんは真っ赤になってうずくまって、そのまま動かなくなっちゃった。
お母さんは喜んだ。僕は素直でいい子だって。