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バーカ

 浴衣の彼女は紫陽花模様の小袖を振って、私の前を歩いた。

「けっこうな祭りだね」

 彼女は手提げた茶巾を揺らし、背伸びして鳥居の奥の境内を覗く。

「ここらじゃ一番の祭りさ」

 並ぶ出店に人が寄せ、人いきれに蒸し返す境内には祭囃子の音が響き、辺りは熱を帯びた喧騒に満ちている。

「綿飴買ってやろうか?」

「子供じゃないわよ」

「じゃあ杏子飴か」

「バーカ」

 そっぽを向いた彼女は、そこで私の手を引いて祭りの混沌へと身を投げた。

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