運命なのか。
掲載日:2023/08/10
これは、運命なのか。いや、運命なのだ。
出会った瞬間に、僕は確信した。
(今まで、僕がずっと求めてきた、理想そのものだ)
なめらかで、肩の辺りからなだらかに綺麗なカーブを描いた背中。柔らかそうでしなやかで、それでいて案外しっかりとした、そのスタイル。
めちゃくちゃ僕の好みだ。
――――やはり、運命だ。
身にまとう色は、明るいビタミンカラー。このところ、少し体力気力ともに落ち気味の僕には、眩しいほどだけれど。これもまたいい。僕にないものを補ってくれそうだ。
――――やはり、運命なのだ。
そっと、手でふれると、心地よい弾力が僕に応えてくれる。
間違いない。このコは、きっと僕と相性がいいはず。
そう。やはり、運命というしかない。
決めた。
僕がずっと探していたのは、このコだ。
僕は、そのコをそっと抱き上げる。
おいで。
――――僕の部屋へ。
ところで、レジはどこ?
意外に、この座椅子、重いねんけど。
後日談。
僕の運命の出会いは、あっさり破局に終わった。
座ってみると、よけい腰が痛くなって、10分が限界だった。
僕の相棒捜しの旅が、再び始まる……




