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混ぜた! ニャトルの毛

 雷は発生させたものの、混ぜるものがみあたらない。近くにあるのはニャトル。

 ニャトルそのものを混ぜるというのもありだ。ありなんだけど電撃ニャトルとか恰好よさそうで

悔しいので、毛をまぜてみることにした。


「出でよ! 猫ブラシ! わしゃーしゃしゃしゃしゃ!」

「ニャ! 乾かした次はクシでとかすニャ!? 一体どういう風のふきまわしニャ?」

「ウギャーーゴゴゴゴ!」

「わしゃーしゃしゃしゃしゃ」

「ウギャーーゴゴゴゴ!」

「わしゃーしゃしゃしゃしゃ!」

「何でハモリだすニャ!?」


 おっといけない。ついついサハギンと戯れちまったい。テヘペロ。

 ここは一つびしっと言ってやrないと! 


「ちょっと! 取り込み中ですよ! 見てわからんのですかサハギンさん!」

「ゴゴゴ……」


 落ち込むサハギンを見て……「よし、今だ! 混ぜろ! 雷混の腕輪!」 


 しゅるしゅると毛を吸い込む腕輪から、バチバチと音がする。

 ニョキっと腕輪から尖ったものが生えた!? これは、ニャトルの毛!  

 前足の腕輪部分から出た針先をサハギンに向けて…… 「くらえ! ニャトルの電気針!」

「ゴゴゴー!」


 ふっふっふ。落ち込んでいたサハギンに容赦ない攻撃。これで倒して……ない。

 ビリビリはしてるけどあんまり効いてないよ!? 

 

「くっ。やはりこいつの毛程度では……しかし、ニャトルの毛はいっぱいあるのだ! 

ニャトルの電気針衾(ハリブスマ)!」


 ブラシにめいいっぱいついたニャトルの毛を、これでもかと投げつけてやると、めいいっぱい使い切った

ところでようやくサハギンを退治できました。


【シャキーン】

【シャキーン】


「ぜぇ、ぜぇ……なんでこんなに苦労を……ニャトルは簡単に倒してたのに!」

「ニャーーーッハッハッハ! 実力の差が開いてきたようニャ。シロンなんておいてけぼりニャ! 

今もこのニャトル様の力あってのおかげニャ」

「く……一体この力の差はなんだっていうんだ。やつはパーフェクトニャトルにでもなったというのか!?」

「そんなの、ただの属性の相性でしょ。ほら、あんたも残ったパン食べなさいよ」

「サルサさん! やっぱりそうですよね! ただ相性がよかっただけですよね!」

「サルサはシロンに甘すぎニャ。そんなんじゃいつまでたっても強くなれないニャ」

「いやいや、あんたもまだまだ弱いんだから頑張りなさい。それにしてもシロン。

火は使うんじゃないわよ。また海水かけられたらたまったもんじゃないわ」

「うぐう。ごもっともです。何か呼び出しにいいものがあればなぁ」

「そーいやあんた、虫とかよびだしてたわよね。ああいうので戦えないの?」

「虫って戦えるんですか? 知らなかった!」

「別に虫を呼びだせなんて言ってないわよ。虫みたいな戦えるやつを呼び出せってこと!」

「そうか! 俺は召喚獣なのに召喚士! ならきっと……魔珠問題を解決してからですね、それは」

「本当に魔珠低いわよね、あんたって。そうだわ! チャチャに魔珠が増える装備作ってもらいなさいよ。

今のサハギンの素材で何か作れるかもよ?」

「おおお、魔珠が増える装備? そんなの作れちゃうんですかー!? それはもうチート。

チートですよ! チトチトの実を食ったチャチャ人間です!

「チトチトの実って何よ。ありそうで怖いわ……」

「何ニャ? シロンだけじゃなくニャトルにも作って欲しいニャ。素材ならあるニャ」


 あたえられたパンをパクリと加えると、急ぎチャチャさんの許へ向かう。

 出発前に作ったコッペパンである! 美味! でも、もう食べつくされてそう。


「チトチトなチャチャさん、お願いが! あーー」

「モグモグ。どしたよー。ゼンメルー」

「パン、やっぱりもう無い……」

「美味しかったよー。また作って欲しいよー」

「それじゃ、チャチャさんに特別なパンを作ってあげる代わりに、世界に二つとない

魔珠が増える装備を作って欲しいです!」

「世界に二つとない? どうやって作るよー?」

「そこはこう、工夫を凝らしてですね……」

「うーん。それじゃその腕輪に機能を付加するでどうー? ショウユ」

「そんなこともできちゃうんですか? さっすがー!」

「ニャトルにも作って欲しいニャ?」

「うーん。時間かかるよー。あなたはまた今度ねー。ジェシ」

「ニャーン……こうなったらご主人に新しい服を作ってもらうニャ!」


 ふっふっふ。ニャトルよ。どうやら交渉材料が少なかったようだな。

 これで魔珠問題が少し解決するかも! そうすればあんなことやこんなことが……。

 楽しみです! 


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