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地水船ゴロウマル

 宿を後にした俺たち一向。ショートの町もしばらく来ないと思うと、思い出に涙が、涙が……

出なかったぁ。

 ほとんど連れ出されて戦わされてた思い出がふつふつと蘇りました! 

 そういえばパンを焼いてもレベルが上がらなかったのです。

 自分が動き回らないとあがらないのかなぁ? 行動経験って。


 

「どうしたのシロンちゃん?」

「何でもありません。レベルが上がってないのなんて気にしてません!」

「うんうん、あとでいーーっぱいレベル上げて進化させてあげるからね! 目指すは最強召喚士と最強召喚獣よ! うふふっ」

「そのうふふが怖いんですけど……サルサさん。海のモンスターってどんなのがいるんですか? 

やっぱりイカとかタコとかパロディな感じのやつですか?」

「パロディのやつって何よ……確かに海洋生物にはイカとかタコみたいなのも多くいるけど、一番はサハギンね」

「サハギン? それってお魚ニャ?」

「まぁ……間違ってはいないけど。見てみればわかるわよ。さぁて、まずは召喚ギルドね。

私たちはもうギルドで依頼受けてきたから」

「たち? 地雷フィーさんも?」

「私、じつは登録解除されちゃって……」

「ということで、ラフィーは正式に私のパーティへ仲間入りってわけ。放ってもおけないし

しょうがないわね」

「うぐっ。つまりサルサさんをパーティーに引き入れるということは地雷フィーさんもセット……

マルチや! マルチ商法や!」

「何よマルチ商法って……」


 話しながら召喚ギルドに立ち寄ると、サルサさんの指導の下、遠征クエストというものを受ける

ご主人。そんなのがあるんだね! 


「よし、これでようやく出発できるわね」

「どうやって乗るんですか? その地水船ってやつに」

「はい、全員この首飾りつけてね。お金はルビーからもらってるから」

「何ですかこれは? 伝説の不死鳥を呼ぶ道具?」

「地水船乗船許可証よ。あの空き地へ全員入って。後五分で来るわ」


 そう言うと、ギルドの直ぐ近くにあった空き地へ全員で行く。

 何だろう? 上から降ってくるのかな? 


「来るわ! フィラデルフィアまで! 全員!」

「ゴロオーーンオーーーンオーーーーーーン!」

「うひゃあああああーーーーーーーー! 砂に飲み込まれるぅーーーー!」


 突如空き地の部分が砂と化し、全員アリジゴクのように飲み込まれていく。


「剣士たるものどんな時でもポーズを決めておくものサ」

「恰好いいですけどカエサルさん! 戦いになりません! 相手は砂です!」

「サ……」

「ニゃー! 砂の流れが気持ちいニャ」

「おまえ、これは猫のトイレじゃないんだぞ!」

「こんな時は、特技つかうねー。聞いて欲しいよー。ティンー。

あれは去年の誕生日、彼氏が何欲しい? なんて聞くものだから、指輪が欲しいと答えたら、呪いの指輪

を送られたー!」

「わー、茶々さんが壊れたぁ! それは軟式グローバル、軟式グローバルです!」

「別にこれから死ぬわけじゃないわよ……全員落ち着きなさい!」


 全員を包むように飲み込まれ……。

 そのままひゅーんと落ちていき、ぼふりと柔らかい砂に落ちる感覚があった。

 砂の中は砂クッション。そして……落ちていった先……つまり下は巨大砂クジラのような乗り物の上で、あたりは一面の海! なんで? なんでーー!? 


「サルサさん。一体どういう仕組み何ですか? 町の下に海って」

「違うわ。砂に乗って引き寄せてもらったの。ゴロウマルに」

「ゴロウマル! ゴロウマルさんっていうんですか! なんて親しみやすい名前!」

「ゴロオーーンオーーーン」

「それじゃフィラデルフィアまで頼むわね」

「おやショートの町から乗り入れとは珍しいね」


 他にも乗客いたー! 第一村人……第一船人発見です! 

 おじいさん? でもなんかちょっとだけ人間じゃない顔です。


 無事地水船とやらに乗れたシロン一向。向かう先はフィラデルフィアという場所らしい。 

 どんなとこか楽しみだー! あ、ハラペーニャさん呼ばないと。

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