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キノコが丘に到着ですニャ

「疲れたニャー。帰ったらたらふく魚を食ってやるニャー」

「魚じゃなくてキノコになるんじゃないのかな? ごはん」

「ニャ!? 魚がいいですニャ!」

「うーむキノコって高く売れるのか? 俺のいた世界だとマツタケやらトリュフは高かったけど。

それ以上に毒キノコやらが豊富にあって、喰ったら泣くとか笑うとか死ぬとか色々聞いたことあるけど」

「もちろん毒キノコは沢山ありますよ。ほら、これとか」

「そういえばまだ着いてないのにぽつぽつ道端にキノコが……え? それ毒キノコなんですか? 

どうみてもシイタケだよ?」


 地雷フィー(ジラフィー)さんが持ってきたキノコをまじまじと見るが、見た目は普通だ。

 いや傘の裏側が少し赤いかな? 


「貸してみるのろー」

「え? ヴィーヴィルさんどうするの?」

「食べるのろー」


 スライムに変身してあっという間に溶かすヴィーヴィル。

 そしてこいつはアレに変身できる。楽しみでしょうがないよー。

 

「さぁいこうぜマブダチ!」

「いくのろー」

「いつの間にマブダチになったニャ!? こんな雑魚とマブダチになって一体どうするつもりニャ」

「何言ってるんだ? ヴィーヴィルさんは最強だぞ。ニャトルの千倍は役に立つ」

「そうのろー。ニャトルはクソ雑魚モブキャラお疲れ猫ハウスだのろー」

「ほえ面かかせてやるニャ! キノコ狩りで勝負ニャ!」

「かかってこいのろー」

「いやそっちの勝負はしたくない! 正直あの猫素早いから!」


 どうやらヴィーヴィルさんは強気キャラらしい。エゴイストか! 

 

「着いたよーー! ここがキノコが丘ね。うーん、登って来た甲斐があったよ! すっごいね! シロン

ちゃん!」

「本当です! すっごい……キノコ? いやいやいや、家でしょ、あれー!」

「なんてサイズニャ! こんなの持って帰れないニャ!」

「大きいですねー。ここなら沢山取れそうです!」

「のろー」


 到着したその場所には一面色とりどりのグロキノコ。カラフルなキノコは全て毒キノコに見えるんです。

 それがザ・地球人! の証デースヨネ! 


「食ったら死ぬ。そう先祖様に教わったよ。俺」

「食ったら死ぬニャ。教わらなくてもわかるニャ」

「おいしいのろー」

「食べるんじゃなくて採取でしょ! ほら、シロンちゃん背中にカゴつけるから」

「俺より地雷フィーさんにカゴを!」

「地雷フィーさんて私じゃないよね? お願い、私じゃないって言って!」

「どうみてもあんたニャ。最大級の起爆型地雷ニャ」

「間違ってないのろー」

「ヴィーヴィルさんまで! どうにか撤回させないと! きっとこれで!」


 キノコを引き抜いて俺の背中のカゴに放り投げようとする地雷フィーさん。

 そう、この時点で嫌な予感しかしません。


「ゴラァー! 誰引き抜いとるんや、われぇ! はったおしたるぞ? あぁ!?」

「うわぁあーーー! 背中で、背中でキノコがもぞもぞ動きながらおっさんボイスで喋ってる!

しかも怖っ」

「なんやとゴラァ! 誰がいけてるキノコやって? おう? このいぬっころが。もっぺん言ってみ?」

「うわぁあーーー! 背中で、背中でゴツイくそださいキノコがもぞもぞ動きながらヒゲおっさんボイスで

喋ってる! しかも微妙に怖さが緩和した」

「おう兄ちゃん、表でようや」

「ここ、表ですけど?」

「間違った、裏やった裏。裏な?」

「カゴの中は裏です」

「お前やるやないけ。気に入ったわ!」

「何もしてないけど。とりあえず取ってくれーー!」

「何ニャ、この新手なタイプ。キノコって喋るニャ?」

「聞いたことないよ? サルサなら詳しいだろうけど」

「のろー。それはマンディラゴラァだのろー」

「マンディラゴラァ? だからゴラァって言ってたのか。わかりやすい」

「誰がマンディラゴラァだゴラァ! わいは上位種のグランディラゴラァやぞ? おお?! 

わかっとるんけ、われぇ!」

「のろー。溶かしていいのろー?」

「ちょ、ちょ待てって。落ち着けって。見てみ? このツヤ。勿体ないで? 溶かすとかないわほんま。

高く売れるで? 知らんけど」

「知らんなら溶かすのろー」

「ちょ待てって! 待てーって。気の早いやつやでほんま。もてへんで、それじゃ。ええか? 

わいはそっちのべっぴんな娘はんに引き抜かれた。わかる? せやからこの犬っころの上におるのが

おかしい。せやろ? だから、後はわかるな?」

「溶かすのろー」

「何言うてんねんちゃうやろが! 戻すやろ? こういう場合。娘はんのとこか地面に」

「それなら地面に置いて溶かすのろー」

「もうええ! そこまで言うならもうええ! わい、口きかんくするわ。ええな? ほんまに

ええな?」

「もう、うるさいから捨ててっていいですか? こいつ」


 ぶんぶんとカゴを振り、中のキノコを突き落とす俺。背中でやかましいんだよ! 


「なんやわれ。何さらすねん! しばいたるぞ、ゴラァ!」


 こりゃまずは、このキノコと戦闘か!? 

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