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落とし穴!

 満腹になった俺たち一行は、謎の猫罠ダンジョンを進む。

 名前が無いと分かり辛いので痛い猫ダンジョンと呼ぶ事にした。


 別にニャトルの事を言っているわけではない。

 

「はぁ。この痛い猫ダンジョンってどうしたら踏破できるんでしょう」

「痛い猫ダンジョンでなんにゃ!? このニャトルが造ったダンジョンは痛くないニャ!」

「っていっても罠だらけだぞ、ここ。宝箱の一つもないし」

「ニャガ!」

「……また出たよ、ひょろネコが。ちょっと退治してくる!」

「あ、シロンちゃん一人で行くと危ないよ!」

「まぁいいんじゃない。あのヒョロ猫くらい一人で倒せるでしょ」


 クックック。こんなやつでも経験値になるのだ! 俺はさっさとレベルを上げて進化したいんだー! 


 ニャガ猫に近づきシロンの必殺ドラゴンクロ―地獄車ブレーンバスター(シロンパンチ)を食らわせて

やろうとした時だった。


「わわーーーーーー……」

「あれ、あいつどこいったニャ?」

「あれ?」


 俺は落とし穴という最低の罠にかかった。


「落ちるーー! ひー! なんでこんなとこに落とし穴があいてるんだーー!」


 ポヨンとなにかにあたる感触がした。助かった! 下が槍衾とかいうバッドエンドにならなかったよ! 

 しかし一体何があったんだろう? ポヨンポヨンしたものだったけど。


「……」

「うおーー! スライムの群れ! ある意味当たりだけど! いや待て待て、こいつらのおかげで

助かったんだよな」

「……」


 スライムは特別我関せずといった感じだ。獣に興味がないのだろうか。

 襲ってこない。人だったら襲うのかなー? 


「お前らありがとう! この恩は忘れないぜ! しかし、結構落ちたんだなー。どうやって戻ろう。

ご主人たちこっち来てくれないかなー……うん? 何か奥に道があるな」


 スタスタと落下地点から奥へ進んでみる。 幸いスライム以外見当たらない。

 見れば見る程不思議なダンジョン。先に進むと十字路になってる場所がいくつもある。

 構わずひたすら直進だ! こういう時は曲がるとわからなくなるから真っすぐってじいちゃんが言ってた

はず。多分。


 この世界に来て一人で行動するのは初めてかも。今まではご主人にずりずりと引っ張られてたけど

今の俺は自由だ! でゅふふ。お宝があったら手に入れてしまおう……。

 しかし、この痛い猫ダンジョンの他にも魔族がいればダンジョン造れるんだよね。

 そうするとハラペーニャさえ近くにいれば好きな時にダンジョンにいけるのかなー? 

 この世界は俺がいた世界とは違う冒険に満ちている気がする! 

 早いところ強くなって冒険したいよー。でもこの体じゃ屈強な戦士のようには戦えない。

 まだ最強技が火矢ですよ。困ったものです。

 魔珠が使える範囲を考えて新しい召喚技を考えないとなぁ。

 こう……燃斗! みたいなやつってできないのかなぁ。


「燃斗! ……え? おお! 火がついた! 出来るじゃない! そうか、召喚術ってあらゆる世界の

ものを召喚出来るのかな? あ、でもこれまだまだだめだ。すぐ消えるし魔珠の消費がやばい……」


 新たな可能性を模索したが、きつい! しかしなんと術まで召喚出来る。少しは戦えるかなー。

 そう考えつつ奥にずんずんと進んでいたら……少し広めの部屋に出た。

 これはきっとお宝が! でゅふふ……。


 全力疾走して部屋の入口に辿り着くと……なんと来た道の壁が塞がってしまった! 


「これ……やばいパターン!? やばい、やばいよ絶対!」


 上空からドシーンと一匹の巨大な化け猫が降って来た! 

 

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