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不思議な目的地

 町の門を出て歩いていく我がパーティ一行。目指すは初心者ダンジョン! 


「サルサもラフィーもよく一緒に行動してるの?」

「してないわね。パーティを組むのは今回が初よ。ギルドでは一緒に話してるけどね」

「そうなんだ。何で一緒に行動しないの?」

「ラフィーは魔術師になってそんなに日にちもたっていないし、固定で組んでるパーティがいるのよ、ね?」

「え、うん。その……解散しちゃったけど。あははは……」

「それじゃうちのパーティに勧誘してみよー! ね?」

「だから、私をパーティメンバーに入れるなっ!」

「えー、いいじゃんサルサー。もうここまで来たんだし、ね?」

「はぁ……私には私でやることあるって言ったでしょう?」

「それなら俺たちが手伝いますから! なぁニャトル?」

「魚さえくれれば手伝ってやるのもやぶさかではないニャ」

「さかなっ! あんた安あがりね! でも囮にしかならないのよねぇ」

「ニャ!?」


 しかし、こんな可愛い子がパーティ解散で余ってるなんて、これはラッキーに違いないです。

 どんな魔術が得意なんだろー? 気になるなー。

 

 そういえば……ダンジョンってどこにあるんだろう? 場所がわからないよー。

 町から出て結構歩いた気がするけど。


「サルサさん。初心者ダンジョンってどこにあるんですか? 他にも人がいっぱいくるんじゃ?」

「ほら、言ったでしょ。魔族とは取引があるって。魔族にお金という対価を払って入るのよ。

相手は魔族なんだから、契約が必要ってこと。わかる?」

「うーん。お金が契約金? それを払うとダンジョンなどに入れる。ダンジョンを構築したりするのは

主に魔族や魔珠?」

「そう。共存共栄にあり、互いに干渉し合い、バランスを保って暮らしてるのよ。

勿論そううまくいってばかりじゃないけどね」

「やっぱり争い合う場所とかもあるんですか?」

「……そうね。この付近は安全だと思うわ。私もそこまでよそに詳しいわけじゃないけどね」



 つまり入口に魔族とかがいてお金を払って入るのかな? 魔族……わくわくするぞー! 

 …円肝心の場所はどこなんだ。


「そのー、場所は? この辺は木しか見えないんですが」

「ここよ」

「ここは木です、サルサさん」

「だからここよ! ほら」

「なんと!? 木の中に手を突っ込んだ!? あれ、なんか書いてある、この木。ハラペーニャのお家?」

「おーい入るよー。人三人獣魔二匹」

「あいよーん。どうぞどうぞー」


 にゅーっと木の中に入っていくサルサさん。おお、不思議な木だ。見たこともない木ですから! 

きtっと見たこともない花を咲かすでしょう! 


 ご主人とラフィーさんも続けて入っていく。この先がダンジョンなのかな? ニャトルと俺も後に続く。

 通り抜けた先は開けた場所で、でかい木の上には小屋が一つある。木材で作られた曲がった立札が刺さり

いかにも簡易的に作りました! っていう小屋。

 入ってきたところと同じような木が密集している。

 その小屋から声が聞こえる。


「おーい人間。小屋の中へ来い。取引はなんだ?」

「言ってから話すわ。さぁいくわよ」

「だ、大丈夫なんですか? 食べられたりしない……?」

「人間や獣魔なんて食べるわけないでしょ。あいつらが好んで食べるのは甘い物なんだから」

「へ? 甘い物?」


 魔族って言うと血をすすり肉を好み獰猛みたいなイメージだったのにっ! 

 とぼとぼと歩いていくが、小屋には登れないのでご主人が持ってくれる。

 いつになったら召喚獣らしく呪文で召喚してくれるんだろー? 呼び出されてみたいよー。



「なんか、ぼろっちいですけど、ここ本当に魔族のいる場所なんですか?」

「かなり下級の魔族ね。だから初心者ダンジョン頼むのにちょうどいいのよ」

「私も初めてなんです。緊張するなー」

「でもこういうのって冒険みたいでワクワクするよね! ワクワク!」

「ご主人がワクワクしているときのノリは危険です。危ないです。デンジャー危険!」


 小屋の入り口に着くと、そこには【ハラペーニャ様のお家】と書かれたボロボロの板が貼ってあった。

 中にいるのは果たして……!?

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