表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/28

(二)-4

 その日の夜は久しぶりに大人数での食事となった。

「酷くないですか」

 有美恵が昼にあったことを、みんなの前で話した。

「なんなんだ、そりゃ。ミヨ、とにかくいっぺん事情聞いてこい。それでもあっちがなんだかんだ言うようなら、じいちゃんが言ってきてやる」

 今年七二歳になる祖父の(あきら)が言った。

「止めて下さいよ、あなたが出てくるとややこしくなるんだから」

 祖母の(いく)が言った。

「なんなら、俺もついていってもいいぜ。ガツンと言ってやるよ。ねえちゃんは何にも悪くねえんだからさ」

 弟の海生(うみお)が言った。

 すると隣で赤ん坊の陸夫を抱きながらスプーンでご飯を食べている有美恵が続けた。

「あんたはいいの。どうせ、行ったって肝心なところでガツンと言えたことないでしょ」

 すると、その弟は「うるせえな」と言って茶碗の飯をかき込んだ。


(続く)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ