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人形の小屋  作者: ツヨシ
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俺がよく趣味の森林浴に行く山に、山小屋があった。


細い山道から少し離れたところにあるそれは、丸太を組み合わせて造られており、構造的にはお洒落なウッドハウスと言ったところだが、見た目的には小汚い山小屋でしかなかった。


そうかと言って廃屋と言うわけではなく、人が定期的に出入りをしているような雰囲気があった。


入口にはいつも大きな南京錠がかけられており、道から見える東側と北側の窓には分厚いカーテンがかかっていた。


つまり小屋の中はまるで見えないのだ。


表札も見当たらず、所有者もわからない。


いったい中には何があるのか、誰が何のために使用しているのか。


気にはなっていたが、なにもわからないままときが過ぎていた。



ところがある日、山小屋も前を通ったとき、東側のカーテンが閉まりきっていないことに気付いた。


――!


俺は充分気をつけながら、山小屋に近づいた。


周り、もしくは中に人がいるかもしれないからだ。


慎重に足を進め、カーテンのすき間から中をのぞいた。


その隙間は狭く、おまけに近くの木が日光を遮っていたために、暗さゆえに中をよく見ることが出来なかった。


それでも何かがあることはわかった。


何かはよくはわからないが、人の背丈ほどの細長いオブジェのようなものがぼんやりと二つほど見えた。


それが家具なのか、なんだかの電気製品なのか、はたまた置物なのか。


それすらわからなかったが。


何かが動く気配や物音などはなかった。

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