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1月11日〜20日

『良きパートナー』(1月11日 シザンサス)

今夜は決戦だ。ずっと言いたかった。ずっと言おうと思っていた。僕らの付き合いも5年。僕からしたらまだ5年だが君から見れば『もう』だろう。君はなんと言うだろう、喜ぶだろうか怒るたろうか。決戦に備えて僕はシザンサスの花を買った。



『美しさに勝る値打ち』(1月12日 スイートアリッサム)

美しさに勝るもの。ある人は愛だといい、ある人は知識だと言った。だが私はやはり美しさに勝るものはないと思う。人物、風景、文章、絵画。人に注目されるものは尽く美しい。だから私は努力する。美しいものになれるように。



『尊敬』(1月13日 喇叭水仙)

「先輩」「どうした」「本当に学校辞めるんですか?」「...世の中にはさ、仕方のないことがあるんだよ」そう言って笑った顔が今まで見た中で1番美しくて、僕は何も言えなくなった。遠ざかる背中。「尊敬していたんです、先輩」もう届かない独り言。



『ほのかな喜び』(1月14日 スイートピー)

「おとーさん」その手には不格好な赤い折り紙。「おとーさん、いつもおうた、おはな、どうぞ」文法もめちゃくちゃなのに、一生懸命話そうとしてくれる彼女の金属の指に触れる。冷たい。けど温かい。まるで淡い光のように私の心に灯る記憶。



『清純』(1月15日 白い胡蝶蘭)

憧れのあの人は学園一の高嶺の花。わたしのことなんて知らないだろう。と思っていたのに、あの人はわたしをずっと前から見てくれていた。身分が違うと戸惑うわたし。「あら、あなたの方が私より遥かに美しいわ」と彼女。その微笑みは妖艶に輝いた。



『我が儘な美人』(1月16日 デンドロビウム)

あなたの全てが欲しいと思う。あなたの過去も塗り替えて、未来さえも占領する。きっとあなたはそれを許す。あなたは私の美しさに平伏しているから。醜い。醜いからこそ美しいあなたが私は大好きだ。全てが欲しい。これは我が儘だろうか。



『全てを捧げます』(1月17日 薺)

「これはなんておはな?」僕は必死で頭の中の図鑑を捲る。「これは...」「ねぇなんておはな?」「えっと...」ナズナだ。伝えようとした時には君はもう僕の声など聞いていない。それでも君はそれで花冠を作る。花言葉も僕の想いも知らずに。



『優雅な装い』(1月18日 パフィオペディルム)

少女は優雅とは程遠くみすぼらしい姿をしていた。金持ちの道楽と思われるかもしれない。実際そうなのだが、私は見知らぬ少女を磨くことにした。そのただの気紛れも今日で終いだ。少女は大人になった。優雅な花嫁に。「有難う、お父様」



『私はあなたに相応しい』(1月19日 白薔薇)

誰の手も触れることのない君は孤高の美しさを放っていた。君の美しさを求め人々は争いを繰り返す。君はそんな愚かな世界にうんざりだ。唐突に現れたそれは神か天使か英雄か。人々は畏れたが君はほくそ笑んだ。それに相応しいのは私だと。



『愛の絆』(1月20日 ストック)

例えば君が死んでしまったとして僕は君を追うだろうが、逆に僕が死んでしまったとしても君は僕を追うことはない。それが愛だと言うのならそうなのかもしれない。君は認めないだろうけど。僕が消えた後も君が幸せならそれでいい。絆だと信じてるから。

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