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あの世の行きの電車  作者: 林 秀明
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私の運命

黄色く光り輝いている場所は目が眩むほど眩しかった。黄色く光り輝いているのはひまわりの花であり、草原のように広がっているのが見えた。咲は正解だと確信を決め、高度を落としていく、やっと地上に辿り着く喜びが舞い上がってくる。


その時急に突風が吹き、咲のパラシュートは横に流されてしまった。風は強く横に流されてしまい、操縦は思うように出来ない。黄色いひまわり畑はどんどんと遠ざかっていき、咲はいつしか赤の場所へ戻されてしまった。


「もう駄目だ。これが私の運命なんだ。」


高度が低くとてもじゃないが黄色い場所へは戻れない。亡者の手が今にも咲の足に触れそうで、咲は死を決意した。亡者の手が咲に触れる瞬間、亡者の手が少しずつ変形し、それは一本のバラになった。亡者の手が次々とバラに変わっていき、地上に降り立つ時には視界一面がバラの絨毯となった。


「助かったの?」


バラの香りが生きる勇気を与えてくれた。ゆっくりと足を地面につけ、咲は降り立った。


「咲姉ちゃんー」翔太がこちらへ駆けつけてきた。


「やったね。咲姉ちゃん。成功だよ」にこっとして翔太は言った。


「私助かったの?」咲はまだ震える手を抑える事は出来なかった。


「そうだよ。やったね。ここは危険だからこっちへ行こ」翔太は咲の手を引いた。



トランポリンで飛ぶ立つ地点へ戻ってきた。


「改めておめでとう。二十四枚コインゲットしたよ」


翔太は菩薩が描かれたコインと巾着袋を咲に渡した。


「ふぅ、本当に助かったんだ、良かった。死ぬかと思ったよ。あの風がなかったらマジでやばかった。ってそれよりあんた飛び立つ時突き落としたでしょ?」


「ごめん。咲姉ちゃん緊張してると思って一押ししたんだ。悪気はなかったんだよ」


翔太は弁明する。


「次やったら本当に怒るからね」咲は拳を突き出した。


「わかったよ」翔太はしょんぼりして言った。

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