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歪んだ青空

作者: 菜の花


昨日降った土砂降りの雨は

転んだ子供のように泣き止んで

今日は爽やかな快晴だった


雲ひとつない空に

ただひとり浮かんだ太陽の光を受けて

葉の上でひと休みしていた朝露が

きらりと輝き

アスファルトには

水溜りがいくつもできていた


そこに映るのは

もうひとつの青空

風が空気を揺らせば

青空は歪んでゆく


まるで現実ではないみたいだ

この世界が歪んで

消えて

なくなってしまうみたいだ


足元に広がる水溜りを

勢いよく踏みつける

雨水は辺りに飛び散って

僕の足は膝から下

びしょ濡れになった


冷たい水は

冬の朝のように冷たくて

自然と身体が震え

水溜りから飛び出した


跳ね上がった雫が

瞬間、光を纏い

アスファルトに落ちてゆく


歪んだ青空は

気づけばそこになく

いっそう黒くなったアスファルトと

僕の濡れた足元だけが

存在感を放っていた


濡れた足の感覚が

世界に輪郭をつけて

僕を囲んでゆく


ここに立っていること

ここで歩いてゆくこと


教えてくれた歪んだ青空は

もうどこかへいってしまったけれど──


僕は空を仰いで

もう一度青空を探した

雲ひとつない青空が

変わらずそこに広がっていた

ご覧いただきありがとうございました。


水たまりに映る、歪んだ青空。


誰かに届きますように。

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