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5)呪いの武器



 世の中には数多くの武器があるが、その中でも特に異質な武器がある。


 その武器は、世の中に2つと同じものはなく、そして一人の人間にしか扱えないように施されていた。鍛冶師は依頼主のために武器を打つが、それは文字通り一人のための武器だった。


 その武器は非常に強力で、ひとつとして同じものがない能力を有していた。無機質でありながらまるで意志を持っているかのようであった。簡単に言えば、持ち主以外の人間がその武器を持つと命を吸うのである。


 命を吸われた人間は著しく体調を崩し、最後には死にいたる。そのため、人々にとってこれらは呪いの武器となった。


 そして武器は持ち主を恋しがるため、例え武器を奪われても自然と持ち主の元へ返ってくるのである。


 持ち主が亡くなると武器も一緒に埋葬されるが、しばしば墓泥棒が武器を奪っていくことがあった。


 そうなると、持ち主を失った武器は永遠にこの世をさまよい続ける呪いの武器となるのだ。


 数多の武器の中に呪いの武器が混じっているのは、そう言った理由からである。


 もし仮に、死んだ持ち主が再びこの世に生まれた場合、その呪いの武器は持ち主を感知して巡ってくる。そして、呪いの武器ではなくなるのだ。


 以前、たまたま呪いの武器を手に入れた不死者がいた。その者は命を吸われながらも不死であるが故に死ぬことなくその武器を使い続けていた。


 使い続ける理由は、それらの武器は共通して特殊な能力が込められており非常に強力な武器だったためである。そのため、これらの武器を持っていた持ち主たちはみな英雄のごとく活躍した。


 だが、千年経った頃にその武器の持ち主が生まれ変わったのか、武器は突然ある方向へ行きたがった。

 不死者は武器に敬意を示してその武器の持ち主を探す旅をし、無事に返したという逸話が残されている。



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