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防具屋
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
カインとアーレンはハロル達のいる町に戻ってきた。そして防具屋を覗く。
「アーレンさん、カインさん、いらっしゃい」
カリルが出迎えた。という事はオリビアが鍛冶場にいるという事である。
「こんにちは、オリビアさんは鍛冶場ですよね?」
「はい、オリビアは鍛冶場にいますよ」
カインとアーレンはカリルに挨拶してからオリビアの所在を確認した。やはりオリビアは鍛冶場にいる。
アーレンはカリルの手元を見た。
「あれ?その指輪は…」
アーレンはカリルの左手薬指で輝いている指輪に気付く。
「えっ、あぁ、オリビアが作ってくれたんです」
カリルの顔に笑みが浮かぶ。指輪はオリビアの言っていたカリルへの贈り物だった。
「素敵ですね」
アーレンに褒められてカリルは余計に嬉しそうにしている。
『カリルさん、嬉しそうだな…』
『アーレンさんも指輪を贈られたら嬉しいのかな』
カリルの姿を見ながらカインはアーレンの事を考えていた。