127/139
旅の道中
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
魔法は想像で変わる。
「我に従う守の精霊…」
「我が魔力を糧として彼へ自ずと盾を与えよ、オート・シールド」
カインは自動の魔法を戦闘中だけでなく町から町への移動中でも発動するように変えた。不意討ち等を考えての事である。魔力の消費量は増えたがカインにとって苦ではない。
『やはり私に対して過保護な気が…』
『いや、私は私でカインを守る』
魔物が現れるとアーレンが全て斬り伏せた。アーレンが速すぎてカインは出る幕がない。
『やっぱりアーレンさんの太刀筋は美しいな…』
相変わらずカインはアーレンに見惚れている。
「どうしたカイン、嬉しそうだな」
「えっ、そうですか」
カインの顔に笑みが浮かんでいた。カインは気付いていないがアーレンは気付いている。
「油断せずに行こう」
「はい」
カインとアーレンはファイアンド国を共に旅した。カインにとってアーレンとの旅は幸せである。