武器屋
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
カインとアーレンはハロル達のいる町に戻った。目的は二つある。
「剣を作ってくれたランガさんとオリビアさんに報告しなければな」
「ですね、それと逆鱗も身に着け易くしてもらいましょう」
ランガは武器屋にいた。
「いらっしゃい」
「こんにちは」
ランガが出迎え、カインとアーレンはランガへ挨拶する。
「ランガさん、新しい剣で目的を果たす事が出来ました」
「そうか、それは良かった」
「久しぶりに良い仕事が出来て楽しかった、また何かあったら頼ってくれ」
アーレンの報告を聞いてランガは表情を変えずに答えた。
目的はもう一つある。
「早速なんですが、これを二つに割って身に着け易くしてもらえませんか?」
カインは竜の逆鱗をランガに見せた。
「これは…鱗?」
「…にしては大きいな」
ランガは困惑している。カインとアーレンは魔竜の討伐についてランガへ話した。
「まさか竜を斬ろうとしてたなんてな…そりゃ普通の剣で斬れないわけだ」
「そして二人は実行できた…強いとは思っていたが想像以上だな」
ランガは感心している。ランガは直ぐに冷静になった。そして何かを思案している。
「身に着ける…なら姉さんのほうが専門だ、姉さんを頼ったほうがいい」
「そうなんですね…分かりました」
ランガに言われてカインとアーレンはオリビアに逆鱗の加工を頼む事にした。
アーレンは何かを考えている。
「店には試用室を置かないんですか?」
アーレンはランガに質問した。
「鍛冶場にありましたよね」
「店にもあれば客が試し斬りできるんじゃないですか?」
「!」
アーレンの話を聞いてランガはハッとした顔をしている。
「なるほど、確かに客も試し斬りしたいだろうな」
「ありがとう、参考にさせてもらう」
ランガはアーレンに礼を言うと何か作業を始めた。ランガの邪魔をしたくない。カインとアーレンは武器屋を後にした。