ギルド
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
準備は整った。カインとアーレンは魔竜のいる山へ向かう。しかし、向かう前に状況を確認しておきたかった。カインとアーレンは竜討伐の依頼が出されていた町へ立ち寄る。
「何か状況は変わりましたかね?」
「どうだろうな」
カインとアーレンはギルドに着いた。
「アーレンさん、カインさん、来てくれたんですね」
「何か状況は変わりましたか?」
カインとアーレンは担当者に状況の変化を確認する。
「お二人の報告の後に我々のほうでも詳しく調査しました」
「調査内容を国に報告して対処を頼みましたが…」
「前例のない事だから決定に時間がかかる、と言われてしまいました」
国へはギルドから報告されていた。
『確かに前例はないよな…竜が自ら暴れた事ってないんだし』
カインは諦め混じりで妙に納得する。国の対処は期待できない。
「王族貴族に関わる事なら対処が早いのに…」
ギルドの担当者は独り言を呟いた。
「各地のギルドで実績ある冒険者に声をかけてもらってるのですが…」
「…人が集まりません」
「半端な人数では悲劇を繰り返すだけなので対処に困っています」
担当者から話を聞いてカインとアーレンはギルドを出る。状況は改善していない。