魔法の想像
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
カインとアーレンは魔法を想像しながら鍛冶師を探す。路銀は魔物の討伐とポーションの納品で得ていた。魔物の討伐は魔法を想像する機会にもなる。
「有用な魔法の想像って難しいですね」『でも楽しい』
「そうか」『でも難しいと言う割に楽しんでいるな、カイン』
カインにとって魔法の想像は難しくて楽しい。そしてカインが楽しんでいる事はアーレンも気付いていた。難しくても自分で考えられる時は楽しい。
直ぐに想像できた魔法もある。
『想像できればいいわけだから…』
『アーレンさんと出会った時を思い出して…』
カインは毒を治す魔法が使えるようになった。毒を治す魔法はデトキシという。
『アーレンさんと…キスした時を…思い出して…』
カインは幻惑を治す魔法が使えるようになった。幻惑を治す魔法はサネティという。
カインはデトキシ・ポーションとサネティ・ポーションも納品できるようになったが、どちらも需要が少なくて納品する機会が少ない。そもそも扱っている道具屋が少ない。
『そういえば全回復のポーションも道具屋で扱ってないな』
『魔導書にも載ってなかったし、何でだろう?』
どうして全回復の回復魔法が扱われないのか、カインには不思議だった。