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魔導書屋
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
カインとアーレンは魔導書屋に来ている。何が魔竜を倒す突破口になるか分からない。その為、とりあえずカインは置いてある魔導書を一通り確認した。
魔法を探すカインの様子を魔導書屋の店主は気にしている。
「お客様、何か魔法をお探しですか?」
店主はカインに声をかけた。
「何か知らない魔法があればと思ったんですけど…」
「幻惑を治す魔法ってありませんか?」
幻惑を治せて魔竜が倒せるわけではない。しかし幻惑の能力は厄介である。カインは幻惑に対処できるようになりたかった。
「幻惑ですか…扱ってないんですよね、あまり売れないので」
『僕にはアーレンさんがいたけど…』
『操られて治そうと思わなくなるから魔導書が売れない』
『そして余計に対処が難しくなる…本当に厄介だ』
幻惑の厄介さをカインは改めて感じる。
「そうなんですね…分かりました、また来ます」
カインはアーレンとともに魔導書屋を後にした。