武器屋
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
城下町に着いてカインとアーレンは武器屋に来ている。
「斬れ味の良い剣を探しています」
「当店の剣は全て斬れ味が良いですよ」
アーレンに聞かれて武器屋の店主は答えた。店主は品揃えに自信がある。
「これより斬れ味の良い剣はないですか?」
アーレンは店に置かれている剣の一振りを手に取って店主に見せた。剣を見せられた店主は何かを思案している。
「何故その剣を?」
「見た限りこの店で一番斬れ味の良い剣だったからです」
店主に聞かれてアーレンは答えた。
「申し訳ございません、当店ではお客様のご要望にお応え出来ないようです」
店主の答えにアーレンは俯いて溜息を吐く。
「作れる鍛冶師ならいるかもしれません」
店主の言葉を聞いてアーレンは顔を上げた。
「特殊な技術を持った鍛冶師が昔いました、その鍛冶師に弟子がいたはずです」
「その方は何処にいるんですか?」
「すみません、そこまでは…」
「そうですか…ありがとうございます」
可能性は残されている。アーレンは店主に礼を言ってカインとともに武器屋を後にした。