城下町までの道
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
カインとアーレンは城下町に向かっている。城下町なら魔竜に対する手立てが見つかるかもしれない。カインには当てもある。
城下町までに立ち寄った町では武器屋を覗いた。斬れ味の良い剣を探す為である。
「これより斬れ味の良い剣はないですか?」
「これよりって…どこにも売ってないと思うよ、少なくともウチにはない」
武器屋の店主から良い返事を聞く事が出来ない。
武器屋だけでなく鍛冶師も探していた。
「これより斬れ味の良い剣を作れないですか?」
アーレンは鍛冶師に斬れ味の良い剣を作ってもらおうと考えている。噂に聞いた鍛冶師が望みであった。
「斬れるようにするには薄くしないといけない、これ以上は無理だ、脆くなる」
普通の鍛冶屋に竜を斬る剣を作る事は難しい。
「叩き斬るようにすればいいんじゃないか?」
叩き斬る事を鍛冶屋は勧める。しかし剛力のないアーレンには難しい。
「剣に頼り過ぎなんじゃないか?」
鍛冶屋は呆れてアーレンに問う。
『私の剣の腕は未熟かもしれない…』
『しかし剣に頼ってでも斬らなければいけないんだ』
アーレンも剣の鍛錬を怠っていたわけではなかった。しかし剣にも頼らなければ竜を斬る事は難しい。
魔導書屋も探していた。しかし魔導書屋は少ない。結局、城下町に着くまで見つかる事はなかった。