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2-3

加筆修正しながら投稿しているので、細切れですみません。

「まあまあ聞いてよ。当時ね、拡張が成功して新駅は完成したんだけど、実はどうしてもだめな場所があったんだって」

「だめな場所?」

そこ(、、)を工事しようとすると怪我人や死人が出るような、どんなにお祓いしても鎮められないような場所――

 で、結局そこ(、、)に祠を(まつ)って触れないよう決めたらしいの。

 ほらよくあるじゃん? 高層ビルに囲まれた場違いな神社とか、道路の真ん中に生えたままのおっきな木とか――」

「うん、あるね――ってほんと花織よく知ってるね。いつからそんなオカルト好きになったの?」

 やれやれと苦笑しながら美香子は先に歩き始めた。

「だから受け売りだって。ちょっ、待ってよ」

 隣に並んで花織が話し続ける。

「でね、それはそれで長い年月大丈夫だったらしいんだけど、今から二十二、三年くらい前にいろいろ老朽化してきたってんで、駅ビルや駅前周辺含めて、再びリニューアルしたんだって。

 で、その時に、コンクリ仕様の狭くて暗くてじめっとしていたこの地下通路をこーんなに広げて、明るい照明つけて、壁を色とりどりのきれいなタイル張りにしたんだって。あ、LEDは最近の付け替えだと思うけど」

「でもどうなったのかしら?」

「何が?」

「さっきの話よ。祠を祀ったっていう。拡張するのに邪魔じゃなかったの? もし退()かせたんなら、その祠どこへやったの?」

「んー、駅裏の路地に移されたとか言ってたかな?」

「ふうん。そんなとこで祀っても意味ないのにね。

 だから呪われた駅なんて噂立つんだよ。元の場所になぜ祀られてたのか、なぁんて考えないのかな。

 あ、でもでも、本当に呪われてんなら、その時に何か起きたんじゃないの?」

「そうっ、そこがこの話のメイン。

 祠を退けたために工事に支障が出た。だから成功させるために、それなりのことしたんじゃないかってそいつが言うの」


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