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12 管理


 扉を開けたら、小さな部屋。


 壁全面が、本でいっぱい。


 中央にある小さな机で、


 お姉さんが何やら熱心に調べ物。



 顔を上げたお姉さんと目が合ったので、


 初めましてのご挨拶。



「こんにちは」


 はい、こんにちは。



「迷子?」


 えーと、そんな感じです。



 ---



 ここは、迷宮管理室。


 この世界にあるたくさんのダンジョンの、


 管理人さんのお部屋。



 お姉さんは、ミルルシュモさん。


 代々続く迷宮管理人の、


 当代の担当者。



 ご職業以外は、年齢も種族も分かりませんが、


 落ち着いた雰囲気の、


 とても綺麗なお姉さんです。



「……」


 えーと、シュレディーケさん、


 緊張してるのは分かりますが、


 あまり圧をかけないでほしいのです、僕に……



 ---



 自己紹介も済ませましたので、


 詳しいお話しはお茶でも一服しながらと、


 僕の『収納』から出そうとしたのですが、


 この部屋では飲食禁止だそうです。



 ミルルシュモさんが『転送』で外へ連れて行ってくれるとのことですので、


 出来れば僕たちが潜っていたダンジョンの入り口まで、とお願いして、


 手繋ぎして、みんなで『転送』



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