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第五話 ロリの名前とお腹の音


 「神城ハヤテ。どうでしたか? 異世界での初日は?」


 存在は、ないが、聞こえる謎の声。

 俺を異世界へと転生させた張本人だ。


 「どうもこうもねぇよ。初日にして何度死にかけたか……。それで? 俺は、寝てるはずなんだが。いつも眠たい時に現れるなお前」


 眠りについたはずの俺は、謎の声と対峙していた。


 「それは、失礼致しました。ただ、私は、あなた方のことを見守っているのですよ? 今は、姿は見せられませんが……。それは、そうとあの少女。いずれ神様になられるお方。その方の事をロリと称するのは、いかがなものかと思うのですが…。どうでしょう神城ハヤテ。あの少女の名前を決めてあげてくれませんか?」


 「名前? まぁ、確かにあまりロリロリ言うと俺がロリコンみたいになっちまうからな。仕方ねぇな………。じゃあ……。カミィにしよう。

神様になるからカミィ。我ながらいいネーミングセンスだ。ゲームのキャラクター作るときもいい名前だからな」


 「カミィ……ですか。少し安易な気がしますが……。しかし、神城ハヤテ。貴方があの子の育て親。貴方の意向に従います。では、神城ハヤテ。あの子を立派な神様にしてください。また会いましょう」


 そう言って謎の声は、途絶えた。


 「育て親か……。全く散々だぜ……」


 ◽︎◽︎◽︎


 「いでっ! なんだよ一体…?」


 眠っていた俺に突然謎の痛みが顔面に走り俺は、起き上がった。


 「パ…パ……んっ………」


 どうやらロリ改めカミィに顔面を寝返りついでに拳で殴られたようだ。


 「ったく! もう反抗期か? 本当に神様になるんか?」


 俺は、眠ったままのカミィにそんな言葉を投げつけるが。


 「むにゅ……にゅ………」


 カミィは、気持ちよさそうにシーツを握りしめ仰向けになって眠っていた。


 「………。はぁ。もう一眠りするかな…」


 そう思い、俺が二度寝につこうとしたときだった。

 コンコンと部屋のドアが叩かれる音がする。

 俺は、寝起きの身体にムチを打ちドアを開ける。


 「ちょっと! まだ起きてないの!? もう昼よ? どれだけ寝れば気が済むの?」


 「……んぁ? 寝る子は育つっていうやん」


 「はぁ!? 何寝ぼけてんの? さっさと支度して、モンスター討伐行くわよ!」


 「はぁ? なんで?」


 「なんで? じゃないでしょ?! 私の裸見たじゃない!」


 「もう。朝からツンケンすんなよな。カミィが起きちまうじゃねぇか」


 俺は、頭を掻きながら気持ちよさそうに寝ているカミィに視線をやる。

 その視線につられてルミリアもカミィを見る。


 「カミィ……? あの子、カミィって言うの?」


 「おう。ずっとロリって呼ぶわけにはいかないからな。さっき俺がつけた。いい名前だろ?」


 「ま、まぁ。そうだけど。あの子、一体何者なの?」


 「ん? あいつは、いずれ……」


 「ふぁ……ん〜…」


 俺が言いかけたところでカミィが起床した。


 「起きたか。カミィ」


 目をこすりながら、まだ、うとうとしているカミィに俺は、声をかける。


 「ぅん……? カ……ミィ…?」


 カミィと聞いて頭にはてなを浮かべ首を傾げる。


 「おう。そうだ。お前の名前だ。


 「カミィ……」


 自分の両手のひらを見ながら呟くカミィ。


 「………まぁいいわ。早く行きましょ? モンスター討伐に」


 「………。しつこいなぁ。俺、役に立てねぇぞ? お前みたいに魔法使えないし」


 「いいわよ。そんなの。(おとり)だし」


 「尚更嫌だわ」


 即答で答える俺。

 すると、突然、ぐぎゅるる〜と情けない音が俺のお腹から響いた。

 それに続いて、カミィのお腹からも可愛い音が鳴った。


 「パパ…お腹すいた……」


 自分のお腹を抱えながら俺に訴える。


 「腹減ったな。ルミリア飯は?」


 「そんなのないわよ。貴方たちの宿代払ったおかげでお金が底をついたのよ。だからモンスター討伐に行こうって言ってるのよ。ご飯が欲しいなら働きなさい!」


 俺は、働くと言う言葉を聞いた瞬間。

 全身に雷が落ちたかのような衝撃を受けた。


 「は……働く…だと!? こ、この引きこもりの俺に働けと? お前は、悪魔か?」


 「はぁ? 私は、人間よ。悪魔族じゃないわ? いいから早く行くわよ! ほら! 支度して!」


 また、俺のお腹が情けない音を出す。


 「………仕方ねぇな。分かったよ」


 「そう。それで、この子…カミィちゃんは、どうするの? 前は、連れて行ったけど…」


 「あぁ。どうせ俺、囮なんだろ? お前見ててくれよ」


 「了解」


 俺は、カミィをルミリアに任せ、囮になる決意表明をしたのだった。


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