表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/6

転生先は…


選べない


エリート一家


切開用のメスナートが切りつけたのは私の首である


どくどくと流れる血が、痛みと熱をはらむ



痛い、熱い…痛い、痛い熱い


徐々に…服が血に染まるのを感じた。


鉄臭い…痛い、熱い…



くらくらした


続いて腹部に突き立てられたのは、ガーゼ用の裁ち鋏…


痛い、痛いよ


意識が飛んだ…いや、死んだのか



意識が暗闇に…墜ちていく中で、紅と緑の魔方陣が光って見えた



瞬きの後、世界が変わった…




あの灰色の空から、ずいぶんと暖かい柔らかな日差しと、賑やかと言うか喧しい音がする


うるさいなぁ…と言葉が紡がれるはずが、言葉が出なかった…幼子どころか赤ん坊になった!?



何故だ?


…色々と希望し過ぎたせいか


だとしたら…随分とみみっちい神様じゃねぇか?



抱き抱えられた。

地味ーなワンピース姿の…メイドだろうか?


えー、転移希望したってのに…転生かよ




そして、僅か4才で絶望した。


優秀な魔法使いや魔女に成る子供が多く生まれる、我が一族…


その一族の中で、魔法適性が著しく低いのが私だ…



魔法使わせろや!!


だが…唯一、私も使えるのが精霊魔法ってヤツだ。


良かった、私の救済策が有って…



無かったら、今すぐ自害でもして神様(笑)に殴り込みかな…とか思ってたし



それから10年…


魔法はミソッカスだが、精霊魔法の腕だけはポンポン上がった。



実家から勘当される私は、口止め料として、私の名義で辺鄙な田舎に莫大な土地(森林)を購入させた。


これで、家の名を捨てるのだ。



この世界での成人は15歳、早めの自立だろう…


あぁ、でも…農民はもっと自立早いよな



「まさか、こんな田舎を選ぶとは…あんた…仮にも、伯爵令嬢だってのに…」


「もう過去の事じゃないですか?家を追われても、生きる術だけは、もぎ取りましたからね」


「開拓されてもない森林じゃねえか?」


「だから良いのさ…色々弄れるじゃないか?」



「そうかよ…まぁ、お嬢様じゃなくなったら、畏まる必要ねぇな」


「そうだな…まぁ、しがらみもなく生きるのは良いものだな」



「お、あれが例の村だな」

「なぁアラン、私の土地は見えるのか?」


「…いや、見えないな」



ただ、才能は無かった模様

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ